「心臓」別れる決心 Shouhei Okuyamaさんの映画レビュー(感想・評価)
心臓
渦を覗いている様で物語に吸い込まれていって見応えがあった。
正直これはハッキリ好みが分かれそうな作品だけれどこういった男女のもつれたギリギリを攻める話が好きなんですね。ヒッチコック的な感触で、映画の演出の仕方、独特のカメラの使い方、見応えがありました。
容疑者と被疑者であり、男と女。
出会わなければこんなふうにならなかった。
それでも出会ってしまった。
気付いてしまったら、もう戻れない。
そんな男女の機微がエモーショナルに絵が描かれていて、こんな恋に溺れてしまいそうになる。
決心ってのはどれだけ悩んで決めていてもやはり後悔は残るし、後ろ髪引かれるものがある。それでも決めたからにはやらないと気が済まない事に吸い込まれていく。山頂に辿り着く様な、美しい波に吸い込まれるような。さようならを伝えなければならない時、自分がどれだけ大切にしていたかを気付くし、また、自分が思っていた以上に大切にしてもらえていたことに気付く。
気が付いたとしても戻れない。
もし今後2回目見た時、台詞の意図がまたぐるぐると変わりそうでそういった見方が出来そうで楽しみ。
パンフレットがびっくりするデザインでオシャレでした。珍しいスタイルなのにお手頃価格なので驚きました。
パクチャヌク監督はJSAしか見た事がなかったので他の作品も見て見たいと思います。
オールドボーイと、お嬢さん見ます。
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