「バート・ランカスター主演の『終身犯』を鑑賞後にこの映画を見た。」アルマゲドン・タイム ある日々の肖像 マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
バート・ランカスター主演の『終身犯』を鑑賞後にこの映画を見た。
バート・ランカスター主演の『終身犯』を鑑賞後にこの映画を見た。
僕はテーマが似ていると思った。自由と民主主義の国と言いながら、大変に居心地の悪い社会だと言っている。
爺さんの言う『ク◯野郎』はかなり身近な社会に存在していて、ひょっとしたら、『この爺さんもその一人かも』と醸し出している。勿論、自虐的なデフォルメな表現だが。
そして、何も改善されないまま、アルマゲドンする。流れる音楽はレゲエミュージック。それも題名と共に瞬時にその音楽は消える。
それと黄禍論だねぇ。
『餃子を食べません』
『血まみれの蚯蚓はすすらない』
まぁ、
社会が魅力が無い所だろうが、。
麺をすするなとか、餃子を食べるなとか、明らかに黄禍論。
また、物凄くリベラルぽいが、主人公も決して素直な普通の子供では無い。このデフォルメ感がこの社会を皮肉っている。
この監督の幼少の頃だそうだが、これは正に『実体験』なのだと思う。そして、彼にとっては『贖罪』の様になっているはずだ。一目瞭然で理解出来る。
我が家の亡父は、最初から『友達は作るな。』と教えてくれた。それが、彼の経験だそうだ。『裏切られるし、裏切れば差別を生む』と教えてくれた。そして、差別用語は絶対に使うなと教えてくれた。心中『よく言うよ』とウマシカしていたが、亡父の『言いつけを亡父の前では守るフリをした』ので、それ以来、僕には暴力を振るわなくなった。
ウクライナのコサックの逸話が登場するが、事実ではあるが、ウクライナの人々全てがコサックではない。その点もこの演出家のアイロニーな演出だと僕は見ている。だから、アラブ系にせずに黒人にして、あのイスラム教徒の『モハメッドアリ』を壁写真で登場させている。グッゲンハイム美術館(グッゲンハイムはユダヤ系の移民)やカンディンスキー批判は正にナチス・ドイツの退廃芸術に対するアイロニーそのもの。
原題 Armageddon Time
製作年 2022年
製作国 アメリカ
劇場公開日 2023年5月12日
上映時間 115分
映倫区分 PG12