「このか細い体に背負わせるにはあまりにも重過ぎる」CLOSE クロース 奥嶋ひろまささんの映画レビュー(感想・評価)
このか細い体に背負わせるにはあまりにも重過ぎる
映画としてはとても良かった。
会話の中の感情の流れをゆっくり丁寧に見せてくれて、
感情移入出来るように作られていたと思うのだけど、
その分レオの背負ったものが重過ぎてとてもしんどい
映画だった。
もちろん自分にこんな経験はないのだけど、
一番大切なものが分かってるはずなのに、
上手く立ち回れず、一つの言葉で傷つき過敏に反応し
友だちを遠ざけてしまう事なんか誰にでもある事だと
思う。
そして、その友情を誰かで埋めようとするけど
全然埋める事が出来ず大切さに気付くことなんてよくある
話で、だけどレオは気付いた時には独りぼっち。
何をしても、忘れようとガムシャラに動いても
もう後戻りは出来ないこの切なさが
最後まで続き、映画が終わってもラストのレオの顔を
思い出し生きてる限りこれを背負っていくのかと思うと
辛くて仕方なかった。
ただ映画自体は辛くて暗く描くのではなくて、
優しい色彩とどこか温かくレオを見守るような
目線で描かれており美しい映画だなと思いました。
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