「ただ二人を抱きしめてあげたい」トリとロキタ SGさんの映画レビュー(感想・評価)
ただ二人を抱きしめてあげたい
愛おしくてたまらない。
救いたくてたまらない。
実の姉弟ではない二つのか弱き命が、寄り添い支え合いながらも、冷徹で不条理な裏社会の深淵へと呑み込まれていく。
この憤りと虚しさをどこへぶつければいいのか。
命懸けの友情と二人の笑顔と歌声があまりに眩しく、切ない。
「少年と自転車」「ある子供」のダルデンヌ兄弟の最新作にして最高傑作。
世界中にこんな過酷な現実が溢れていることを、やはり目を逸らさず知らなければならない。
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