「マダム」トリとロキタ JYARIさんの映画レビュー(感想・評価)
マダム
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ラスト。
ロキタが道に出て車を捕まえる。
一度止まったマダム。
彼女はロキタを警戒して、去ってしまう。
そして車を停め続けたロキタは
銃殺される。
あのマダムは大衆の象徴のよう。
厄介な者は出来るだけ自分のスペースに入れたくない。
自分の日常を崩したくないし、
自分だけはセーフゾーンに居たいのだ。
すぐそこにどれだけ困っている人がいようとも。
それがこの世界の多くの人々だ。
あの車はその象徴だ。
だから、車が見捨てたロキタは殺される。
見捨てるという事は、殺すと同義なんだ。
この映画では、
女性の搾取についても描かれる。
女性はあらゆる権威と暴力を駆使され、
経済的困難を利用されて、性的に搾取される。
考えられないほど子供たちは冷静で
生きる為の知恵に溢れていて、
それでいて笑顔が少ないのが余りにも悲しかった。
後ろめたさを抱えながら劇場を後にした。
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