「失笑レベル」クライムズ・オブ・ザ・フューチャー toshijpさんの映画レビュー(感想・評価)
失笑レベル
つまらなそうな映画、自分向きではない映画はそもそも観に
行かないようにしているのだが、デビッド・クローネンバーグ
監督の名前に釣られてつい観てしまった。
映画の価値観は人それぞれ違うから百聞は一見にしかずで
自分の目で確かめてみたい人、何らかの義理で観る必要が
ある人もいるだろう。それ以外の人には薦めたくない。
解説によると「人類の進化についての黙想」をテーマに描いた
とのこと。それが具体的には体内で新たな臓器が生み出される
「加速進化症候群」という発想になっている。
映画の重要な要素である臓器に、いかにして説得力を持たせるか。
その部分ではお粗末としか言えない。予算をケチったのか
ただの手抜きなのかは知らないが、映像がロズウェル事件の
「宇宙人解剖フィルム」(もちろん偽物)と同レベルだった。
がっかりと言うより失笑。
その他の映像もいかにも低予算で撮った感じで安っぽかった。
4Kで大スクリーンで観るよりも小さいテレビでDVD位の画質で
観てちょうど良いのではないか。
物語も自分にとっては面白くなく、何度か寝落ちしてしまった。
「人工的な環境に適応するため」進化したとあるが、それが
具体的にどんな環境なのかは描かれていなかったように思う。
出演者は全員無名という訳ではなくて、それなりに知名度のある
役者が何人かいる。芝居自体はケチの付けようがないけれど、
物語に空々しさを感じていたのと安っぽい映像のせいで誰にも
感情移入できなかった。
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