「未来はますます素敵に滅ぶ。」クライムズ・オブ・ザ・フューチャー t2law0131さんの映画レビュー(感想・評価)
未来はますます素敵に滅ぶ。
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35年前に「ザ・フライ」で造形と描写のネオゴシックっぷりに打ちのめされた感覚が蘇りました。
あの遺伝子混合の、生体生理への不可逆的な改変という世界観が、進化した臓器が蔓延する世界、という「映画的進化」の結果なのだと直感しました。
それが、私の生理的好悪にどう反応を起こすかどうかは別ですが。
「ザ・フライ」では科学技術が発展した小綺麗な未来が舞台だったもののが、本作では閉塞感溢れる廃墟に蠢く、未来を失った人類へと、変化しています。クローネンバーグが描く「人類の終末」への35年を経た後の絶望感に、背筋が凍ります。
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