「シンプルな話を美しく撮ると言う難技」君を想い、バスに乗る bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
シンプルな話を美しく撮ると言う難技
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基本、不描写です。ナタリー・ミットソンの美しさに見惚れる回想シーン。スコットランドから南下して行くイングランドの冬枯れた景色。ロードムービーにはお約束の、寒暖取り混ぜの人々との出逢い。
ただ、妻との約束を果たすためだけに、ランズエンドを目指す老人。ずっと1人きりにした娘の墓の前に写真を残し、思い出の堤防に向かい、遺灰を海に還して、息を引き取る。つまりは死に場所への旅は、妻との再会への旅。
話は、それだけです。ロードムービーとして見ても、出逢った人々との間で、コレと言ったドラマがある訳じゃなし。
このですね、薄味の加減と、老人の歩みの様なゆったりとした時間感覚が心地良かった。
良かった。
地味に。
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