「人生の後半に観たい映画」君を想い、バスに乗る shitoさんの映画レビュー(感想・評価)
人生の後半に観たい映画
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人生がぎゅっと凝縮されたような映画だった。
旅の行程でトムが妻との思い出の場所や宿泊地で思い出に浸ろうとしても、それを知らない周りに阻まれ、目を白黒しながらいろいろもどかしい思いをするのも、リアルで良かった。その中でも気づく人はトムの決意とか死期を感じ取ってるのもちょっといい。
この行程はトム目線だったから良かったけど(男は都合のいい思い出しか覚えてないからね♪)、メアリー目線だとかなり辛いんだろうなぁ。でも2人で一緒に旅してマーガレットに会って欲しかったし、トムの心情もあるんだろうけど、最後の場面で、思い出の海に散骨していたけど、日本なら、マーガレットと一緒のお墓かその横に撒いたりお墓を建ててあげたりするのかなぁとも思った。まぁそうなるとまた話のテーマが変わってくるかな。
なんにせよトムにとっては本当に幸せな旅だったんだろうなぁ。
SNSは実際なくても全然よかったかな。勝手に老人の一人旅で盛り上がるのはいいと思し、そのおかげで無事目的地に着けたというのもあるけど、結局トムの心情までは分からないわけで、善意の薄っぺらさだけが目立った形になってしまったかも。
何はともあれトムの一挙手一投足にハラハラドキドキし、徐々に明らかになる過去にトムの旅の意味と決意を感じ、出会う人々のふれあいにほっこりしたりと、本当にあっという間の86分だった。
現時点での自分の人生を振り返った時に、自分にとってのランズ・エンドってなんだろう、からの自分の人生の最期の過ごし方、終わらせ方についても考えるきっかけとなった。
これからの人生、死ぬ時に悔いのないように生きていきたいね!
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