「王道のロードムービーに、素直に泣けました。」君を想い、バスに乗る こまママさんの映画レビュー(感想・評価)
王道のロードムービーに、素直に泣けました。
今65歳のティモシー・スポールが、90歳のトム・ハーパーを演じてたんですね。
私、介護職経験者なので高齢者はたくさん見てますが、見事にADL自立の90歳でした。
1350km、ひとりで路線バスを乗り継いで旅をするトム。
旅をすることになった理由と目的が、道中の様々なトラブルや出会いの中で、彼の思い出として少しずつ明かされていく、まさにロードムービーの王道な内容だけど、それがとてもしっくりはまっていて、すごく良かった。
無料のパスってのも説得力ありましたね。
でも日本だとせいぜい住んでる自治体の中で使えるものだと思うから、イギリスって太っ腹だな〜と思ったら、やっぱり違ったっていう。笑
本人の知らぬ間にSNSで拡散されていて、目的地までバレてずっと追われてたってのが、すごく怖かったけど。
そのおかげで色々助けられたから良かったよねって話なんだろうけど、中には彼が有名人だから助けた人もいるかもしれないと思うと、ちょっと興醒めかな。
本人の知らないところで起こってたことだから、本人に感情移入してる分にはあんまり邪魔にはならなかったけど、だからこそSNS関連はバッサリ無くても成立したし、むしろもっと心温まる物語にできたんじゃないかと思うけど、それだと目新しくはないってことかな。
SNSの良い使い方として見せる意味もあった?いや、良い使い方ではないけど。
顔とか個人情報とか無断で上げちゃダメだよ〜。
なので、その分☆マイナス1です。
それ以外はホント良かった。
目的のひとつ目で、ボロ泣き。思い出がクリスマスに彩られてたから余計にグッときちゃって。
目的のふたつ目は納得ではあるけど、ふたりで過ごした50年の歳月を想うと、切ないなぁ。つらいことばかりじゃなかったはずだけど、でもメアリーとの約束なんだもんね。
目的を果たして、原題の「THE LAST BUS」はこれかと思いながら、またボロ泣き。
良い映画でした。
観て良かった。