リバー、流れないでよのレビュー・感想・評価
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京都では何が起こってもおかしくない。
2分間のタイムループ。
次どうなるか。
こうきたか。
次はどうくるか。
そうくるか。
アイディアの勝利。
途中で飽きてきたら恋愛ものに。
いいなぁ。
頑張れ。
逃げろ。
無理だけど。
タイムループものは、
身近にある大切なことに気づかせてくれる。
前向きになれる。
背中をちょっと押してくれる。
京都では何が起こってもおかしくない。
またか。
洛外だけど。
貴船は夏だと思っていた。
冬行ってみよう。
もう一度観に行こう。
究極のタイムループ物
昨今はこうしたタイムループ物の作品も色々とあって、どうしても既視感が拭えなくなってきたが、本作はたった2分という限定された時間に目を付けた所が新鮮だ。
延々と繰り返される2分間という時間に閉じ込められた登場人物たちの右往左往が軽快に描かれていて飽きさせない。
原案、脚本を務めたのは劇団ヨーロッパ企画の上田誠。彼は「四畳半タイムマシンブルース」や「サマータイムマシン・ブルース」といったタイムループをネタにした作品で原案、脚本を務めており、この手のジャンルを得意としているのだろう。今回もツボを心得た笑いと軽妙な展開が冴えわたり、十分に楽しめる娯楽作に仕上がっている。
しかも、このタイムループはシチュエーションはリセットされても夫々の意識がリセットされないというのがミソで、それによって妬みや遺恨を募らせたりするから質が悪い。単に同じ時間を繰り返しているわけではなく、ちゃんとその中でドラマが進んでいるあたりが実に上手いのである。
たとえ時間は戻せても人間の感情の移ろいは修復できないという、何だか哲学めいたメッセージも感じられた。
そんな中、本作のメインとなるのは仲居のミコトと料理人見習いのタクのロマンスである。永遠に終わらない2分の中で、二人は普段は口に出来ない思いを言葉にして伝えあう。これが非常にチャーミングな恋愛談になっている。
そして、ラストのミコトの表情が非常に印象的だった。彼女の複雑な胸中を察すると何だか切なくなってしまう。
その一方で、このタイムループでは恐ろしいことも起こる。締め切りに追われる小説家の苦悩や、山から出られなくなってしまった猟師の絶望、厨房の惨事等。全体的にライトに描かれているが、もし現実にこんなことがあったら、やはり人は狂ってしまうのだろうなぁと思ってしまう。
全編90分弱というコンパクトな作品なので、事件のオチや、要所の問題解決で物足りなさを覚える部分もあるが、サクッと観れてスキっとできる快作である。
尚、個人的に最もツボだったのは風呂場の編集者だった。ずっと髪の毛にシャンプーの泡がついたまま奔走する姿にジワジワと笑いがこみ上げてきてしまった。
タイムマシーンの呪縛
2分間のタイムループだが流れる時間(繰り返す時間?)はゆったり
ドロステのはてで僕らと重ねてしまった
貴船の景色は美しく、閉ざされた世界としては最高のロケ地でした
2分のタイムループが軸になっている話ですが、ループを重ねるにつれて、記憶が残っているため、各自が勝手に動き始め、だんだんとややこしくなってくるのを、うまくまとめていると感じました
状況把握や原因究明のために何ターンも使って集まったり、逃走者を追いかけるターンが何回か続いたりと、それぞれ意味があったと思います
20回くらい観たドロステのはてで僕らの延長線上で観てしまったため、番頭だけど本当はタイムパトロールかとか、理系の人がとんでもない実験をするのではないかとか、猟師が実は女将さんのファンで告白するのではないかとか余計な先入観ありまくりでした
フランス語講座を聞いていたのでタイムループに気づかなかった人がいましたが、全然聞き取れていなかったのがバレバレで面白かったです
作家が、障子を破ったり、二階の窓から物を投げたりしていましたが、私は一万円札を燃やしたり、ビールかけをしたり、ウイスキーのラッパ飲みをしたり、バリカンで坊主頭にしたり、消化器ぶちまけたり、猟銃撃ったり、業務用冷蔵庫の中の美味しい物を食べたりなどしてみたいと妄想しました
ヒサメは何年生まれなのかわかりませんが、タクとミコトの子孫だったら素敵だと思いました
2分ループの3作目は、どんなストーリーなのか否が応でも期待が膨らみます
クラファンで支えてくれた775人の皆様ありがとう
大好きな京都、行ったことのある貴船神社。しかし縁遠い「貴船 ふじや」さん。あそこが貴船川なのか、夏はあそこで川床料理がいただけるのかと思いにふける。
たった2分間のタイムループ。たった2分なので初期位置から何回も繰り返すのだが、(記憶が残っているので)全く飽きることがなく話がどんどん進む。
タイムループ中冬景色になったり。違う貴船の景色も楽しめて良かった。
しかし、撮影期間中に大寒波で追加撮影も必要になり大変だったよう。クラファンで集まった1200万円超で無事素晴らしい作品になり感謝です。
またいつか貴船に行きたい。数年前鞍馬から距離的に近いじゃんと思い貴船迄歩いた。地獄の山越えだった。運動不足で歩くのではなかった。
ほっこり温かい気持ちになる2分間タイムリープ映画
2分間のタイムループ
同じ2分間がループし続けるという設定なのに、どんどん物語が展開していく様はとても面白かった。
また2分間という絶妙な短さが面白い。
何かをやるには短すぎるし、のんびりしていたらループしていることにも気づかない長さだ。
というわけで、貴船の老舗旅館で忙しく働くミコト、番頭、女将、チノは早くもループ2週目にして時間が繰り返されていることに気づいてしまう。
時間はループしても意識は継続されていくのがこの映画のミソだ。
〆の雑炊をつついている男客二人も、やがていつまで経っても雑炊が減らないことに違和感を抱く。
締め切りに追われる作家先生も異変に気づくが、温泉に浸かっている編集者はなかなかループに気づかない。
そして休憩中の料理人タクが一番ループに気づくのに遅れてしまう。
動揺する客たちをどこか達観した様子で宥めていく仲居や番頭の姿が可笑しい。
またループの謎を解明しようとする理系の料理人エイジと、どこか的はずれな料理長の存在も面白い。
ゆるゆるな感じで物語は進んでいくのかと思えば、突如狂気を孕んだ展開になっていくのには驚いた。
エイジがトラブルを起こしてはいけないと忠告をした直後に、作家先生は発狂し出すし、雑炊をつついていた男客二人は口論を始める。
やがてミコトはこのループの原因は自分にあるとタクに打ち明ける。
フレンチの修行のために自分の前から姿を消そうとしているタクを繋ぎ止めたくて、彼女は時間が流れないように川に向かって祈ったのだ。
本当にそんなことで時間がループするとは思えないのだが、異常事態では人の思考は正常ではなくなる。
二人の会話を聞いてしまったチノは、皆にその内容を伝えてしまう。
身の危険を感じたミコトとタクは繰り返される2分間の逃避行を始めるが、逃避行はいつしか二人のデートの時間へと変わっていく。
コメディから狂気、そして甘いラブロマンス。
そこから再びの狂気。
ループから抜け出せず自分を撃ってしまう猟師に、旅館の窓から身投げしてしまう作家先生。
時間はまたループするものの、事態の深刻さに改めて気づいたミコトは、時間が元に戻るように祈りを込める。
もちろんそんなことでループから抜け出せるとは思えないのだが。
ここから強引なSF的展開を見せるのも面白い。
一歩間違えれば観客を置いてきぼりにしてしまう流れだが、それまでに積み上げたドラマが面白いので、最後まで画面に惹き付けられてしまう。
観客の共感を得られる要素が多かったのも、ただ単に設定の面白さだけでなく、ドラマとして魅力的に感じられた要因のひとつだろう。
時間が止まって欲しいと願ったのはミコトだけではなく、実はすべての登場人物が現実に何らかの問題を抱えていたことが分かる。
だからこのトラブルはある意味皆の願いだったのである。
しかし人は前に進んで行くしかない。
そして人は人と困難を共有し乗り越えた時に、また新たな一歩を踏み出せるのだとも思った。
観終わった後にはほんのりと暖かい気持ちになれた。
もうひとつ、この映画のアイデアが優れていたと思ったこと。
映画の中ではいくら時間がループするといっても、現実では同じ時間に戻ってシーンを撮影し直すことは不可能だ。
だからこの映画の中ではループする度に、少しずつ世界線がずれているという設定を取り入れている。
ループの回によっては一面雪景色だったりするのだが、これがとても幻想的なのだ。
同じ時間を現実には繰り返せないという難点を、発想の転換で効果的に見せているところにこの映画の底力を感じた。
ループする時の中で
すごく好き
想像を超えたタイムループコメディ
予告編は観てたんだけど、全く記憶になく、何の想像もしないで着席。
あら、突然時間が戻ってる?でも周囲の皆んなも戻る前の記憶がしっかりある。何だこりゃ?しかも2分毎に2分戻る繰り返しが、ずっと続く。短時間コントの繰り返しって感じだ。時間とシーンは2分前に戻るんだけど、記憶があるから会話や行動は続けられる。死んだ人も蘇る。解決の為に色々あるんだけど、どれもこれも2分じゃ終われないよな。特に後半の神社に集まるシーンなんて、無理〜!とにかく沢山あるエピソードも2分づつなのでみんな軽いね。特にラストの原因&解決シーン、そんな簡単な??本当コント。戻る時の音が聴こえるとニヤッ。こんな脚本ビックリだわ。共感度は低いけど、チョコチョコ笑えて楽しかったです。
楽しい作品を観たい初期位置に戻してもらった。
楽しい作品を観たい初期位置に戻してもらってありがとうに満点。
『サマータイムマシン・ブルース』は、
タイムマシンの用途が、
くだらないベスト3にはランクされていた(当社比)。
だからこそ・・・?
ゆえに・・・?
楽しいタイムリープ映画の、
ベスト級のお話しだった。
本作は加えて、
ラブ、切なさ、宇宙空間含めて繰り返す、壮大な射程を、
コンパクトな作りにただただ楽しませてもらった。
この世界観を背負って、
何故?
とか、
そんなアホな!
とか、
何がタイムパトロールや!
とか、
観客の気を散らせない、
確かな芝居と演出、
カメラワークも説得力があった。
状況や主人公の気持ちに合わせた音楽も素晴らしかった。
おもちゃのピアノの旋律も、
主人公の気持ちはもちろん、
ジェリー・ゴールドスミス風の、
前衛音楽SF感のユーモアを帯びた拡張すら感じさせた。
川も逆流していたカットが、
あったようだが、見違えか。
細かい仕掛けもおもしろく、
楽しい作品を観たい初期位置に、
戻してもらってありがとう!
楽しい作品を観たい初期位置に、
戻してもらってありがとう!
楽しい、、、
面白く見ました
(完全ネタバレですので鑑賞後にお読み下さい)
※本来の長いレビューを書く時間が最近ないので、短く
今作の映画『リバー、流れないでよ』を面白く見ました。
映画『MONDAYS このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』に似たタイムループものですが、今作は2分でループするストーリーになっています。
この2分ループというのがミソで、ある1エピソードが平凡だったとしても必ず2分で終わりが来るので観客は先を見据えて次に期待することが出来ます。
つまり2分ループのおかげで中だるみが排除されているのです。
とはいえ、2分ループの初めの原因として示された、主人公・ミコト(藤谷理子さん)が彼氏の料理人・タク(鳥越裕貴さん)のフランス修行を止めたい想いは、可愛らし過ぎとは思われました。
また、2分ループの本当の原因が、タイムパトローラー・ヒサメ(久保史緒里さん)の乗って来たタイムマシーンの故障という展開も、ちょっとハートフル過ぎないかとも正直思われました。
とはいえ、途中おそらく撮影期間中に降った積雪を、(予算の関係でしょうが)そのまま逆に時系列吹っ飛ばして利用している姿勢にも好感持てましたし、全体に流れるほっこり感は映画の良さにもなっているとは思われました。
映画界の全体でみるとその予算規模も相まって個人的な星評価は今回のようになりましたが、十分面白さある映画だと一方では思われました。
p.s.映画の舞台となった旅館は、主人公・ミコト役の藤谷理子さんのご実家なんですね。
それを合わせて、この映画がいかに出演者・スタッフの熱い想いで出来ているかが伝わる気がします。
そしてそういう情熱あふれた今作の映画がヒットしていることも、本当に素晴らしいことだと私的にも思われています。
かわいい!
120秒で何ができる?
斬新
久保史緒里ちゃんの願いで始まって
ミコトの願いで終わる
いいね!と思いました。
2分間でできる面白い出来事をやり尽くしていて
最後には無理やりではあるけど笑 綺麗にオチてる。
2分間のドタバタを手持ちカメラで撮り、
久保史緒里ちゃんが未来へ帰ったあとは、固定して撮ってる。
これなんか意味があるのかなー。
まあとりあえず純粋に面白い!って思える映画でした
全221件中、121~140件目を表示