シネマ組踊 孝行の巻

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シネマ組踊 孝行の巻

解説

1972年、沖縄本土復帰の年に国の重要無形文化財に指定され、2016年にはユネスコ無形文化遺産に登録された、沖縄で約300年にもわたり受け継がれている伝統歌舞劇「組踊(くみおどり)」の魅力をあますところなくとらえた映像作品。

池に住む大蛇が嵐を引き起こし、村々に被害をおよぼしていた。14、15歳になる子どもを大蛇に供える必要があるとの占い師からのお告げを受け、王府は大蛇の生贄になる者を募る。生贄になれば一族郎党までも生活が保障されることから、貧しく暮らす姉弟は、家族のために自ら犠牲になることを決める。

組踊「孝行の巻」本編前に組踊の歴史や特徴などの解説が追加され、わかりやすい字幕をつけることで、初めて組踊を見る人もその魅力を堪能できる構成となっている。監督は「アンを探して」を手がけた沖縄出身・在住の宮平貴子。

2022年製作/76分/日本
配給:ククルビジョン、ミカタ・エンタテインメント
劇場公開日:2023年1月28日

スタッフ・キャスト

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(C)ステージサポート沖縄

映画レビュー

5.0沖縄芸能普及の意義

2023年7月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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寝られる

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てつ

5.0亜熱帯の南の島の最高に美しい、雲の上の天上世界で起きている神話

2022年12月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ユネスコ世界文化遺産に指定された沖縄の伝統的歌舞劇「組踊」をシネマ歌舞伎のように
映画館で観られるように製作された作品。

沖縄の伝統芸能関係者の皆さんの思いが詰まった一作です
大感激です! 沖縄出身者として5点満点!

宮平貴子さんという那覇出身の映画監督と沖縄古典芸能の国内外の舞台公演のプロデュースをされている大野順美さんがタグを組んで製作した作品で、よくぞ企画してくれました!「したいひゃあ!(したり!)」とウチナーンチュ(沖縄の人)は拍手をおくりたくなる一作です。

この作品、国立劇場おきなわの天空にひろがる「あやもどろ」な美しい夕焼け空(朝焼け?)から始まります。

ピンクと紫が混じった南国の美しいアコークロ―の時間の美しい空。
最高にロマンティックな沖縄の空が画面いっぱいに広がって、しょっぱなから胸がホワンとします。

そこから琉球古典歌舞劇「組踊」の世界に入っていくのですが、
始まる前に「組踊とは何ぞや」の歴史の解説がついているので、初めて組踊を鑑賞する方も楽しく、組踊を知ることが出来ます。

組踊は70以上の演目があるんだそうで、今回は「孝行の巻」という人身御供のお話を映像化したということで、当作品は分かりやすいストーリーでした。

沖縄の古典の言葉ははっきりいうと、何を言っているのか(謡っているのか)、はっきり言ってしまうと、ほとんどの方が分からないと思うのですが「字幕」が付いているので、すんなりと物語の世界に没頭できます。

また、琉球舞踊特有の、細かい所作や目線なども、さりげなく見どころが分かるようにアップになって、かぶりつきで観ているかのように、しっかりと観ることができるので、沖縄出身で何度か組踊を見たことがある私でも、「ええっ!こんなに繊細な演技をしていたの!」とびっくりするシーンがいくつもあって、驚きの連続でした。

ピンクや紫に染まる雲と光が美しい「あけもどろ(朝焼け)」の空を彷彿とさせる美しい色の紅型の衣装を身にまとった演者たちが、雲の上を移動するように舞うゆったりと抑揚の効いた琉球舞踊の不思議な所作に、日本の古語に近いとされる沖縄の古い言葉の台詞を、滔滔と謡いあげていくのですが、反して、地謡は内面の感情を爆発させるように歌います。

たしかに、人はたとえ心の中に嵐が吹き荒れていても、理性的に行動しようと努力します。
琉球舞踊の抑揚の効いた所作と、地謡が吐露する激しい感情のギャップが、特に封建時代を生きた人たちのリアルなのかもしれないなと思いました。

今回の「孝行の巻」の衣装が、冒頭に出てくる「あけもどろ」「あやもどろ」の空の色をしていて、美しい空の下で生きている私達は、もともは天界の人だったのかもしれないなあと、ふと思ったりしました。

組踊、エモいです。楽しめます。

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山川夏子

シネマ組踊

2022年9月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

沖縄に生まれ育ちながら、ユネスコ無形文化遺産にもなっている組踊に全然関心ありませんでした。
本作の宮平貴子監督が、自身も全く知らない世界で正直オファーにおじけづいたが、組踊に向き合って、その魅力を映像化した心意気に興味を持ち、劇場に足を運びました。
多角的なカメラアングルで収められた、役者、奏者の佇まい、予想のつかないストーリー展開、そしてアッと驚くスペクタクルに圧倒されました。
映画の冒頭で組踊についての簡潔な解説があり、全編日本語字幕がついており、門外漢の私にも分かりやすく、充分その魅力を感じ、楽しむことができました。
今後順次各地で公開されるようです。沖縄が誇る荘厳な'ミュージカル'をぜひ少しでも多くの方にも観ていただきたいです。

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タナケン