「最初のイントロに騙されるな」モガディシュ　脱出までの14日間　mark108helloさんの映画レビュー（感想・評価）

何の前情報もなく見始めた導入部でのコミカルなやり取り見て、なんでこの映画リストインしてたのか後悔したものだが、内乱描写の辺りからこの映画の様相は一変する。敵対する両国の領事館が同じ民族の元その一族を引き連れてアフリカの内乱から脱出する物語。そこの登場人物たちは一律にインテリで相互理解が出来、自らの存続と延命に最も近い道を模索する事が出来、ひとりではできない事もお互い助け合って知恵を出し合えば、不可能を可能にすることが出来る事を教えてくれる。しかし最後のシーンではそれも国家の中では限定的でしかない事を強烈に、かつシニカルに教示してくれる作品。傑作と言って良い。