「No matter how far…」エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス マークロス子さんの映画レビュー(感想・評価)
No matter how far…
前評判通りというか、好き嫌いがはっきりでる映画なのかなと。
何点か自分がしんどいと思う点をあげていく。
第1のポイントは稚拙な部分をいかにあきれずに見れるかだと思う。
具体的には、デ○ルドをもって戦うシーン、ア○ルに物をツッコむシーンなどである。(映画館で笑っている方もいた、私はそこで引きはしないが笑えはしないだろうと思ったが…)
第2のポイントは「考えるな、感じろ」である。
今回のマルチバースの仕組みをある程度は説明してもらえるが(エブリンが何も知らない状況のため)詳細などを詰めだしたらきりが無い。
この辺の雑さをライブ感と言うところで割り切れるかと言うのは大きなポイントだと思う。
第3のポイントは衣装やメイクのチープさである。わかりやすくしたかったのだろうが、ジョブ・トゥパキの衣装が奇抜すぎるのである。もう少し、一般的な衣装を、着ているほうが多様間がでて大物感がでたのではないか。
(あくまで乗っ取っている人格は1つなので、ジョブ・トゥパキの趣味かもしれない)
先にしんどい点を挙げさしていただいたのは、それでもいいから面白いと思える方しか、以下の意見にたどり着けないと考えたからである。
それは自分はどこまでいっても自分なのだと言う事である。この映画の中では乗っ取り先の意識と自分は混濁しない。選択肢のはてにたとえ争っていた女性が恋人になったり、ハリウッドセレブになったとしても経験、立場は変わっても意識は混濁しないのだ。
自分自身、選択を振り返ることはあるが、それを選ばなかった選択も含めて自分自身なのである。
あと、接点を持てた人は大事にする。どこかで自分と知り合った人は違う世界線では、まったく関係ないかもしれないし、逆に生涯を過ごすパートナーかもしれない。
この映画でも、最後に大事にしていたのはエブリン自身のいた世界の家族である。結局人というのは、その選択肢のはての、瞬間に大事にするのは目の前のものなんだと感じた。
マルチバースでカンフーで戦闘を行うシーンは新しい画だと思うので上記のポイントを通過できるならそちらだけでもみてもらたい映画である。