「認知症と介護問題を取り扱ったなかなか重ための映画です。 核家族化と...」ロストケア つくくんさんの映画レビュー(感想・評価)
認知症と介護問題を取り扱ったなかなか重ための映画です。 核家族化と...
認知症と介護問題を取り扱ったなかなか重ための映画です。
核家族化と高齢化が進み誰もが直面し得る問題にも関わらず、死に関するセンシティブな問題であるため、家族でもなかなか話題にし難い問題。
家族の形は千差万別であり介護にどう向き合うかも正解は1つではない。この映画も何か結論を示してくれる訳でもない。幸い両親がまだ健在なので我が家でもちゃんと話したことはありませんが、映画を見ながら考えさせられました。
この作品はフィクションだと思いますが、相模原の障害者施設で起きた大量殺人事件を思い出しました。障害者と認知症患者という違いはあれど、終わりの見えない介護に苦しむ家族、介護者と被介護者の尊厳、当事者が望んだとしても嘱託殺人として罰せられ、独力での自立と介護を強制する社会制度。なかなか考えさせられますね。
介護制度の充実が必要でしょうし、安楽死についてもタブー視せずに、真剣に議論しなければいけない時代が迫っているのでしょうね。
死という人類が避けて通れない経験に対して、フラットに問題提起する良質な映画だと思います。
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