「正解なき時代に高齢者問題を問いかける。」ロストケア MiMaさんの映画レビュー(感想・評価)
正解なき時代に高齢者問題を問いかける。
松山ケンイチの静かな演技が光る『ロストケア』は、日本の高齢者問題に鋭く切り込んだ作品です。「重い」「疲れた」という言葉や、観客がつい「ふぅ…」とため息をついてしまうようなシーンが多く、鑑賞後に深い余韻が残ります。
この映画は、「何が正解で、何が不正解なのか」「幸福とは何か」「救いとは何か」といった根源的な問いを投げかけます。自分だったらどうするのか、そして身近にも起こり得る問題であるからこそ、考えさせられる作品です。価値観の違いや、物事を一人で考えるのか、複数の人と考えるのか、誰と向き合うのかによって、導き出される答えは大きく変わることを実感させられます。
コメントする