「キリストの言葉を使っているのに破壊神シバとは・・・ヒンドゥー教か?」ロストケア kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
キリストの言葉を使っているのに破壊神シバとは・・・ヒンドゥー教か?
綾戸智恵の刑務所に入れて欲しいという切実な願いにもショックを受けたけし、斯波の父親(柄本明)の認知症演技には驚かされた。もう彼だけでも満点クラスだったが、ストーリーの細かな味付けが足りなかったかな~と残念に思う。
裁判が始まり、死刑を求める声と死刑制度反対という両極のデモも描かれていたのに、「救われた」と感じる遺族の気持ちがそれほど描かれていないところが特に残念。自分の家族のことは自分で決めるものだし、他人には殺されたくない気持ちもわかるだけに坂井真紀の家族だけではどうしても足りないのです。
付け加えるなら、憧れの先輩が連続殺人鬼だと知り、介護センターを辞めてしまった足立由起ちゃん(加藤奈津)。いくらショックだったとはいえ、すぐにデリヘル嬢になるかなぁ・・・それも黄金律?してもらいたいのはやまやまだけど・・・
途中からは『半落ち』(2004)も思い出し、最後に同じ森山直太朗の曲で締めくくるというのもピッタリ。「殺してくれ」と願う認知症患者の気持ちも伝わってくるのですが、身内ならともかく、他人の親に対して勝手に黄金律を踏襲してしまってはダメですよね。
ただし社会派部分は伝わってくる。特に生活保護申請や「安全地帯」という斯波の言葉。結局、権力者たちは勝手に法律を悪用し、貧乏な者をさらに地獄に落としてしまう。まぁ、そこで斯波が破壊神になったわけだな・・・と勝手に解釈しました。
kossyさん
コメントへの返信を頂き有難うございます。
『 尊厳死 』、自死との堺目が曖昧なので、本当に難しいですよね。
そろそろ逝かせて欲しいと願いながら生きながらえるのも、なかなか辛い気もします。自己申告での登録制、出来ないかな。
そのハードル、かなり高そうですが。