「誰に共感してもつらい」ロストケア shocolatさんの映画レビュー(感想・評価)
誰に共感してもつらい
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原作と違うらしく予告の時点で犯人はモロバレスタートだけど、検事と犯人との攻防とかサスペンスミステリーを期待して見始めたが、思いの外社会派ドラマだった。
とにかく柄本明がすごい。圧倒的な生々しさ。
最後の鶴の中身は余計な演出だったなと思ったけど、その後のエンディングでまさか涙腺崩壊。想定外。
エンディングで差し込まれた斯波の幼少期の写真と動画に、フレームの外の父(もちろん精悍なシングルファーザー柄本で)を感じ、親という自分、親から子への想い、子から親からの想い、1人の人間としての感情が走馬灯のように駆け巡った。
まだ子供を世話する盛りで、本当の老いや人間の尊厳というものを体感してるわけではないけど、自分の親、自分の子、自分自身、どの視点から見てもささる内容だった。
読後感は決して爽やかでも温かくもないけど、今の日本に暮らす人は全員観る価値あり。
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