「由紀ちゃんは堕ち過ぎ」ロストケア Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
由紀ちゃんは堕ち過ぎ
献身的な介護をする訪問介護センターの職員による被介護者連続殺人の話。
介護センター所長が利用者宅で死亡しているのがみつかると共に、その家に住む利用者も亡くなるという事件が発生する中で、その介護センターの利用者の死亡件数が他所の5~10倍にものぼることか発覚して巻き起こっていくストーリーで、サスペンスでは無く人の尊厳や死生観や介護等に纏わる感情と倫理を問う人間ドラマですね。
あっさりと斯波が容疑者として挙がる中で、41件の事件について検事による取り調べが行われて行くけれど、何でと聞かれた返答が開き直り過ぎというか、それは理由ではないだろうに…とちょっと違和感。
そして終盤の検事の吐露は、思っていても頭に過っても、立場上お前がそれをそいつに言うか?と…そこは思っても黙して対立し葛藤してなんぼだと思うのだけれど。まあ個人的意見ですが。
取りあげている問題は非常に悲しく重く、考えさせられるもので、難しい問題だけれどとても良かったのに、なんだかなぁ…。
そして益々PLAN〇〇は実際にあったら良いのにと考えてしまった。
原作では由紀ちゃんは、理想の介護に向けて張り切り過ぎなんですよね。斯波に失望とかガッカリで辞めるのではなく、認知症老人の意図せぬ(認知症なので意識的なはずはないのですが)ハラスメント…手を振り回すとか、訳の分からない叫びとか、際限のない我が儘とか…に心が折れてしまうんです。
でも、映画では、元々の脚本なのか、編集でのカットなのかは不明ですが、極端に端折ってましたね。原作でも風俗までは堕ちてなかった気がします。あまり記憶力に自信はないですが。
原作既読勢ですが、登場人物がいろいろな葛藤の結果で出した答え(巻末に近い部分)を中盤で脈絡なく突然出してくる、という変化球構成なんですよね。今作。その分惹き込まれる要素は強いですが、もっと!人物描写を!大切にしてくれよ!とは思ってしまいました。尺的に仕方ないですが😔
演出下手すぎるよなあ
あとあそこまで認知症が進んだ父親が、あんな長い言葉の表出をできるとは思えないのですが(笑)
あの性格の子でも風俗やるのかー?
大変な要介護者でも施設に預けられずにいる人がたくさんいる現実は、考えさせられる。
早々のコメント、畏れ入ります
"風俗あるある"でいうと、思っている以上の割合で「プレイせずに話だけする人が多い」らしいです
もしかしたら、その辺りが今作の介護問題の突破口かもしれませんね?!
であるならば、あの新人の娘は、もしかしたら一皮むけて復帰する未来が・・・
であったとしても、今作のデモのプラカード演出や、風俗待機所の下着姿ウロウロ演出の意図は、分っていてもツッコミどころ満載なのですが・・・(苦笑
失礼します
表題の通り、ほんとに引っかかるところが同意見で恐いです(笑
当初のあの3人のヘルパーさんの中で結局続けているのは妙齢のヘルパーさんだけで、あのスタンスにキープできる精神なのか性格なのか、あの飄々さが介護士の資質なのかもしれません 勿論、彼女の人生観や歴史等々をストーリー内には描かれていないので勝手な妄想に止まりますが・・・