劇場公開日 2022年10月21日

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「低体温…」線は、僕を描く キレンジャーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5低体温…

2022年11月3日
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主要なキャスト4人はみんな好きな役者さんなので安心して観ていられた。
その分、それ以外の部分が必要以上に気になってしまった。

若者たちの苦悩とか後悔とか将来とかを描いている割に、全体通して、よく言えば「上品」、率直に言うと「体温が低いなぁ」と。

もちろんそれは意図されたものなのかも知れないけど、主人公達に付随するキャラクターや出来事がすごく「浅薄」に感じられて仕方がなかった。
多分この辺りは役者の演技ではなく演出の問題なんだろうな、とは思う。

(ここから少しネタバレします)

あのレセプションパーティで右往左往するスタッフとか、富田靖子演じるあの偉い書家の先生とか。

本来もう少し重要な役割であるはずのあの大学の友達も、何だか全然霜介と仲良しには見えないし「お前と何年付き合って来たと思ってんだよ」という割に、ずっと「キミ」呼ばわりとか。
(原作もそうなのかな)
最後、自宅跡に行った時のいろいろ見つけるクダリも、どうにも腑に落ちない。

登場する主人公たち以外のパーツがすごく「記号的」な存在でしかなく、実在感がないのに、比較的主人公達も抑え目な演技なので、全体的に「低体温」な印象を受けてしまった。

冒頭で書いたとおり、登場する役者さんは好きだし、決してお話が悪いわけでもない分、その周りの違和感をすごく感じてしまった、という感じ。

キレンジャー