「 おじいちゃんといっていい年季の入った洋服の仕立て屋の店がマフィア...」アウトフィット ララリレロさんの映画レビュー(感想・評価)
おじいちゃんといっていい年季の入った洋服の仕立て屋の店がマフィア...
おじいちゃんといっていい年季の入った洋服の仕立て屋の店がマフィアの連絡場所になっていて、しょっちゅうギャングたちが出入りしている。その店で起きる一晩の出来事がマフィアの勢力図を塗り替えてしまう。
舞台は仕立て屋の店内だけなので舞台劇にといってもいい。突然、負傷したギャングが駆け込んできても動じず、落ち着いて対応する仕立て屋(マーク・ライランス)が若いギャングたちより頼もしく見えてくる。状況が猫の目のように変わっても臨機応変にギャングたちを手玉に取って、危機を切りぬけていく様子にはただ者ではない風格すらあった。
最後にはなるほどと納得させられる過去がわかるのだが、その練られた脚本がすばらしい。
スパイは必ずしもスパイ然としてはいない。むしろスパイらしくない者こそ疑うべきだが、マーク・ライランスはその風采にぴったりで適役だった。
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