「これは人にお勧めすると」X エックス ハルクマールさんの映画レビュー(感想・評価)
これは人にお勧めすると
友達を失うタイプの映画やな…。
1979年のアメリカはテキサスの片田舎、ポルノ映画の撮影をするために6人の男女が老夫婦の経営する農場に到着する。
なんだか偏屈そうなおじいさん、なんか儚げな雰囲気のおばあさん。そんなことを気にも留めずにポルノ映画の撮影をおっ始めるのだった。
1979年のテキサスの片田舎に男女グループ、しかもビッチ揃えてポルノ映画撮影に来たとなれば、そりゃあ無事に帰れると考える方がお門違いな王道スラッシャーホラー設定。
ところが!エロいことばっかりしててなかなかお待ちかね??のシーンが始まらない。
いや、一部の人には既にお待ちかねの牌牌シーン満載なのだが。
主人公のビッチ一号マキシーンが撮影の合間に近くの湖で泳いでいると、それを遠くで見つめる老夫婦の妻パール。パールは泳ぎ終わって戻ろうとするマキシーンを家に招き、自分の過去を話し始める。
この辺り、エロ→ばーさん→エロ→ばーさんのくだりが続き若干ダレる。
でも、じつはこの一部の方のお悦びエロシーン…ではなくばーさんパートが重要になってくる。何しろばーさんとんでもない悩みを抱えていて…
あることをきっかけに、殺戮は唐突に始まる。しかも、通常のスラッシャーホラーでは鉄板の法則となっているビッチ度の高さ=殺される順番の法則が通用しない。あれ?そっちから?え!つぎそっち?みたいにやられていくのでちょっと展開が読みにくい。
にしても人を殺めるのってパワーいらんのかな、あんなヨボヨボでいけるんかな。
もちろん一つ一つの殺戮描写も、うわーってなる描き方をしていていい意味でイヤなんだけど、実は一番の嫌悪感じる描写は全然別のところにありまして、もうこれは観てもらうしかない。僕はたまたま観た直後にご飯食べましたけど味しなかったです。精神的ダメージ極大です。
それにしても、なぜ主人公のマキシーンとパールばーさんのキャストが一人二役だったのやら。でも反対にリアルおばあさん女優さんがこの役やったとしたら、それはそれで何というか、アカン気がする。これは特殊メイクよ、と言い聞かせることで少し冷静を保てたことは間違いないが、じーさんお前は別だ!リアルじーさんやないかい。
結局はあれかなー、老いや衰え、倫理観や自由がテーマなんやろな。歳喰ってからじゃ遅いぞー、若いうちに一杯自由を謳歌しとけよーってこと、かな。
まあ、見せられたこっちはたまったもんではないですが…。
最後に、観た人だけに分かるキーワード
・キミも参加するんかーい!
・ワニそんなに浮いてないやろ
・デカいのは分かったから穿きなさい
・ばーさんまさかのどっちも系?
・最後までできたの?だとしたら偉過ぎるやろ