不都合な理想の夫婦のレビュー・感想・評価
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食卓とは
ジュード・ロウのファンなので、鑑賞したけど。
売られて行く馬の悲痛な鳴き声がなんだか未来を暗示するようで悲しく響いた。そして新天地で新しく飼った馬は、どこか調子が悪そうで夜中に辛そうな鳴き声。
馬の状態で夫婦や家族の危うさを、一層浮き彫りにしている感じが良かった。
幸せなはず生活風景の序段から流れる不気味な音楽も。
母にも結婚した事すら連絡してないし、連れ子(姉)の写った写真は見せない。
しかしながら、大きなテーブルの片隅でも、4人で朝食を取ろうとするラストは良かった◎
しかも、連れ子は優しいし、父のことは好きなんだし。
タクシードライバーの言葉通り、地道に生きて行って欲しい。
ゴージャスと見栄は捨てて。
結局、どうするんだろう?
ひと言で言うなら、「分相応」がテーマかな?
虚栄心は誰にでも、それなりにあると思う。
なんで、そんな虚栄心を持つようになったのかが、あまり描かれておらず、主人公がイギリスに戻ってきた途端に、身上が破綻するけど、それならニューヨークでも破綻したのでは?とも思い、話としては、それなりに面白かったけど、結局、そういう部分が見えなかったので、あまり納得感はないかな…。
娘さんが奥さんの連れ子だったり、母親が存命であったりと、今、ここで出す?という情報が、まあまあ途中で放り込まれ…。それが、虚栄心の原因なの? そういう風には受け止められなかったな…。
さらに、埋葬した馬が掘り出されたのは解ったけど、結局、どうなったの?という部分もよく解らず、そういう意味では描かなくても良いものを描くことで、ノイズが多くなった気もする。
そして、最後は家族が大事という「落ち」なのかも知れないけど、その先は描かないことで、なんとでも解釈できる話になってしまい、残念な気がした。
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