「全編ワンシーンのレストラン物語」ボイリング・ポイント 沸騰 たいちぃさんの映画レビュー(感想・評価)
全編ワンシーンのレストラン物語
オンライン試写会にて鑑賞。
ロンドンの高級レストランにおけるシェフの波乱だらけのクリスマス直前の金曜日(一番忙しい日)の一夜を描いた映画。
全編95分がワンシーンで撮られており、レストランの厨房・客席などを滑らかに映し回るカメラワークが見事。
ただ、波乱に満ちたドラマなので、いろいろな不満のぶつけ合い、黒人への人種差別などが多め。
料理は美味しそうなので「一度、いただいてみたい」と思うものの、楽しいエピソードが少ないので、さほど楽しい映画とは言えないかも…(^^;
また、「1本の映画をワンカットで撮ろう!」という試みは、アルフレッド・ヒッチコックの『ロープ』(1948年)として生まれたが、あの頃はフィルムの長さの関係でフィルム交換が必要だったので厳密にはワンカットで撮るのは物理的に出来なかった。それでも、物語は殺人をテーマにピカイチの面白さであった。
『ロープ』から74年も経って、全編ワンショット映画はデジタル撮影によって物理的に可能となったのだが、本作は「レストランでのドタバタ」を描いたものであり、ハラハラするではなく、面白みを感じるわけでもない作品に見えた。
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