「女性のこうあるべきをやらない。キャラじゃない。よくいる女性像でもな...」セイント・フランシス ティム2さんの映画レビュー(感想・評価)
女性のこうあるべきをやらない。キャラじゃない。よくいる女性像でもな...
女性のこうあるべきをやらない。キャラじゃない。よくいる女性像でもなく、わざと外した強い女でも変人でもない。ひとりの人。
生理や妊娠・中絶はまさに女性ならではで女性なら誰でも無関係ではいられない問題。それを扱ってる作品だけど、キャラクターの内面は今までのステレオタイプなものではなかった。
現実にいる女性を扱ってる。
今まで物語のキャラクターに採用されなかった性格で本当の人間らしさがあった。
主人公と厳密には付き合ってないけど彼氏のような彼も今までの男性とは違くて新しい。
どんなに思いやりがあっても、自分が体験してないことや違う性のことはわからない。
だから、ブリジットは彼と話さないと、と思った。いや話さなくてもいいんだけど。
こういう映画見ると他の作品のキャラクターの性格が量産型に感じる。
生理が全編に関わって出てくる。女性にとって日常で当然すぎる生理がいままであまりメインになることはなかったと思う。人にも言わないことだし、こんなに赤裸々に映画に出てくるのかと驚いた。
血が出続けてるけどベビーシッターの仕事はしないとだし普通に過ごしてて周りからはわからない。これが女性の日常。
ブリジットが生理の処理、不正出血の処理に悪戦苦闘しててリアルだった。見えないところで誰に相談するでもなくみんなやってること。
懺悔室のシーンを見て、
全知全能の神より(またはその代理の神父より)、
素直な子供相手の方が大人も素直になって話せることもあると思った。(彼女が信心深くないからってのもあるかも…。)
ただ疑問に思ったことを聞く子供の質問につられて、真摯に答えようと自分の中の気持ちを見つける。
夏の二ヶ月の話で、フランシスのその後の成長をもっと見ていたかった。
映画の情報みたら、脚本は主演の彼女が手がけてた。
すごいなぁ。だからリアリティのある女性だったのか。