ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行のレビュー・感想・評価
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タイトルなし(ネタバレ)
プロードウェイミュージカルを見に「タイムズ・スクエア」へ行った。2025年2月の末日である。ミュージカルの良さは、たとえ言葉なんか分からなくとも分かる所かなぁ。
閑話休題
タイムズスクエアだが、
「ジョージ・M・コーハン」銅像が望む高い広告塔だ。ぐるっと一周したが、ただの広告塔なのには驚いた。でも、コーハンが尻を向ける側にも同じような広告塔が存在している。どうやら、そちらをタイムズスクエアと皆さん思っているように感じた、
さて、
この映画。
レビューで辛口のレビューを書いた映画もあったが、この映画を見てまた見てみようかと思った。
しかし、モーションキャプチャー(?)とか言うコンピューターで表情まで作る技術は僕は願い下げだなぁ。決して映画技術の進歩と思いたくないね。
インド、アフリカ、南米を含む111本の映画の壮大なコラージュ
映画『ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行』は、小説・TVシリーズ「ストーリー・オブ・フィルム」の最新作である。(本作HPより)
マーク・カインズは、1965年北アイルランド、ベルファスト生まれとのこと。故今村昌平氏とも面識があり、日本映画にも詳しい。まだ若いが、欧米では有名な監督なのだと知る。
111全作品の本編映像を本作の中に取り込んでいる。本作の前に、テレビシリーズがあり、その続編(最新作)のようである。やや、映画製作者や、関係者向けの教育的な観点から描かれている。一般の方にはおすすめできない。
一つ一つの作品の紹介は、数十秒だろう。
時々、新撮部分の人々の様々な表情のポートレートが挟み込まれる。
監督自身のナレーションは淡々と進む。鋭いインスピレーションと、映画現場での生の情報。
ほぼ全てが、現在までに公開された映画の断片のコラージュになっている。最近10年間の公開作を中心に、「フリークス」や、バスターキートンのような古典にも言及する。「マッドマックス怒りのサンダーロード」とバスターキートンのモノクロフィルムに共通点がある。
言及するときに、あえてその映画本編のカットを持ってきてくれたことがわたしには感激だった。とてもわかりやすく、文章で読んでもそれほど納得できないことが、瞬時に判明する。マッドマックスの創造力の原点を教えられた。確かにあの作品は編集もすごい。
「2001年宇宙の旅」や「猿の惑星創世記」「ゼログラビティ」などのSF大作もこの映画の中に登場し、「スパイダーマン・スパイダーバース」のような最新アニメもあり、Netfix製作のiPhoneのみで撮影された作品があり、低予算ドキュメンタリーあり、日本人にはあまり馴染みのないインド映画があり。「プロパガンダ」という北朝鮮によるプロパガンダフィルムという体裁を取った風刺映画(ニュージーランド製作)の紹介があり、殺人や戦争についてのドキュメンタリーがあり。
三時間は確かに長く、途中、「スローな映画」の時には眠りを誘われたが、それも監督の作戦だろう。
日本映画好きだと言う監督のわりには、日本映画への言及は少なかった。「万引き家族」くらいである。これは「万引き家族」がいかに先端的な作品かと言うことでもある。
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