「"ギョギョギョ〜!…ぎょ!"な映画」さかなのこ stoneageさんの映画レビュー(感想・評価)
"ギョギョギョ〜!…ぎょ!"な映画
沖田修一監督の前作『子供はわかってあげない』はとても良い作品でしたが、今回の作品(『さかなのこ』)は、ちょっとまとまりがないというか、少し全般的に散漫なイメージを受けました。
それぞれは面白いエピソードなんですが、どこかとりとめがないというか、観ていて落ち着かないというか…。
ポスト・プロダクション次第では、もっと面白い作品に仕上がったのではないかと思いました。
そして、ミー坊(さかなクン)のキャラクターというか、描き方なんですが、あの強烈な個性があまり伝わって来なかったんですよね…単なる"魚好き"にしか目に映らなかった。もっともっと魚の事を語らせても良かったんじゃないのかなぁ?…本当に観ているこちら側が、何でそんな事まで知ってるのん?というぐらいの…。それが、我々の知っているさかなクンのさかなクンたる由縁(ゆえん)だと思うんですよね(水槽ばかり覗いている印象しか残らなかった笑)。
そうしたToo Muchな背景があるからこそ、彼女(彼)の青春の挫折に我々は共感出来るんだと思います。
*初めてテレビでさかなクンが登場した時、その"アンチTV"なキャラクターはとても強烈で、その風貌とは逆に、まさにパンクな印象でした。そんなさかなクンをマスコミがこぞって取り上げるのは、なんだか当時は痛快でしたね。
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