劇場公開日 2022年6月24日

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「やっぱり私、あなたが嫌い。でも、、、。」神は見返りを求める 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0やっぱり私、あなたが嫌い。でも、、、。

2022年7月3日
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鑑賞方法:映画館

田母神とゆりちゃんは、似てるのだ。自分で自分を見下している。上手くいっても、どこかでそれを疑っている。だから最後の言葉は、共感なのだ。
次第に善意の見返りを求める田母神と、ようやく底辺層から抜け出そうとしているに足を引っ張られているとしか考えていないゆりちゃん。している行動は違うし、相手にたいする感情もお互いどんどん悪化していく。なのに、なんで最後にその言葉をかけるのか。それだけでこの映画がただのストーカーの気持ち悪い映画で終わらない後味として残る。最後の最後に、田母神がああなっても、彼はあの一言で十分な見返りを得られたのではないか、とさえ思えた。
吉田監督らしい映画、といえば誉め言葉でもあるし、期待以上のことはなかった軽い落胆でもある。

栗太郎