「なぜ、あのラスト」アイ・アム まきもと ビン棒さんの映画レビュー(感想・評価)
なぜ、あのラスト
主人公やっていた仕事が、市政の方針転換で終了することとなった。
その最後の仕事をやり遂げた、まさにそのタイミングで事故に会う。
この展開は さすがに狙った感があり、既定路線。
こんな切ない終わり方にするのかと思っていたら、終盤にかけてもっと悲惨だった。
お世話した葬式には次々と参列者が集まる。
当然、その葬儀社は彼がどうなったかを知っている。しかも葬儀の後で話をする約束までしていたから、彼が同席しないことを疑問に思ったはず。
なのに知らされることは無く、その関係者は彼の見送りをしなかった。
さらには、通常同僚ぐらいは同席する物だが見送りは一人だけだった。
彼と仕事で接点のあった警察官が無縁仏に納骨し、その一方、お世話した方の納骨には多くの者が列席する。
その時の警官の言葉が、「あなたの粘り勝ちですよ」だ。
他の人もコメントしていた通り、このセリフには納得できなかった。
さらにラストシーンでは、彼が生前お世話した人々の霊が、彼の墓所を取り囲み手を合わせるが、切なすぎる結末に 見え透いた救いを加えたように思える。
あまり良い演出とは感じられなかった。
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