「おそろしく察しが悪い男の頑張った頑張った」アイ・アム まきもと 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
おそろしく察しが悪い男の頑張った頑張った
2022年映画館観賞53作品目
10月16日(日)イオンシネマ石巻
ACチケット1000円
元ネタになった海外映画『おみおくりの作法』未鑑賞
監督は『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』『舞妓Haaaan!!!』『なくもんか』『綱引いちゃった!』『謝罪の王様』『あやしい彼女』の水田伸生
脚本は『十二人の死にたい子どもたち』『ゾッキ』の倉持裕
身寄りがない若しくは身寄りが受け取りを拒否した亡くなった人のために自費で葬儀をする変人市役所職員おみおくり係牧本壮という男の話
新任の上司の方針でおみおくり係の廃止が決定
おみおくり係最後の仕事として蕪木の葬儀をしようと蕪木ゆかりの人々を訪ねる
舞台は山形県庄内市という架空の市
庄内町はあるが庄内市はない
ロケ地は鶴岡市酒田市庄内町とオール山形と思いきや新潟県村上市も
隣県だがわりと離れている
みはる食堂のシーンは村上市らしい
酒田港ではイメージに合わなかったのだろうか
主人公がおそろしく察しが悪い
そのためかハートフルコメディーに仕上がっている
わからないことはわからないとはっきり言うのは大事なことだがそれも度が過ぎては失礼にあたる
たしかに良い人だけど自己中で発達障害っぽいので刑事さんにいつも怒られる
テンパってたときのあのポーズはせんだみつおっぽい
阿部サダヲはこのテンションがちょうど良い
大人計画の舞台じゃないんだから
阿部サダヲの当たり役と言っても過言ではない
いくらなんでも包丁で人の顔にばつ印の傷をつけるなんて酷い
あの男の傷跡にはシャボン玉ホリデーでギャングのコントをやったときにボスに扮した谷啓を彷彿させた
運転免許証の写真を引いたアングルで見たとき一瞬おヒョイさんかなと思ったが宇崎竜童だった
昔の有名な映画のテーマソングになった海外の名曲はこの作品のエンドロールにも使用されそれを宇崎竜童が歌った
いつのまにか宮沢りえも孫がいてもおかしくない年齢になった
赤ん坊がみはるの子供なわけがない
牧本は一人暮らしだが食卓の風景は異様
鬼束ちひろの『私とワルツを』の歌詞ではないが奇妙な晩餐そのもの
市役所のおみおくり係として自費で無縁仏の葬儀をする牧本壮に阿部サダヲ
蕪木の娘で養豚場で働く津森塔子に満島ひかり
アパートで孤独死した蕪木孝一郎に宇崎竜童
身寄りがない遺体を一時管理している地元刑事の神代享に松下洸平
牧本と親しい葬儀屋の下林智之にでんでん
蕪木がむかし働いていた食肉加工会社の元同僚の平光啓太に松尾スズキ
県から異動してきた市民福祉局局長に就任したばかりの小野口義久に坪倉由幸
小野口の部下で牧本の職場の直属の上司に篠井英介
かつて蕪木が路上生活をしていた時のホームレス仲間に嶋田久作
オウムを残して孤独死した老女が住むアパートの管理人に池津祥子
蕪木の元恋人で港で食堂を営む今江みはるに宮沢りえ
炭鉱時代の元同僚で事故の際に盲目になったものの蕪木に命を助けてもらい恩義を感じている槍田幹二に國村隼
カラコンだろうけど國村隼が演じた盲目の男はグラサンをつけてないと怖い
昔のジュリーみたい