「意外や意外、男性でも楽しめる恋愛映画」モエカレはオレンジ色 といぼ:レビューが長い人さんの映画レビュー(感想・評価)
意外や意外、男性でも楽しめる恋愛映画
私は本作のような若い女性向け作品の実写映画化には少なからず警戒心を持っているオッサンですが、レビューサイトでの評価が結構高いことと、原作ファンである知人からの熱烈なプッシュによって鑑賞に至りました。
原作は未読。予告編映像をちょっと観ただけの、事前知識はほぼ無い状態での鑑賞です。
結論ですが、これが意外にも楽しめた!
本業がモデルである生見さんが演技してるの初めて観ましたが、めちゃくちゃ演技上手くて驚きました。表情も発声も素晴らしい。SnowManの岩本さんは演技が固いように感じましたが、蛯原というキャラが堅物なキャラなので敢えてそういう演技してたんですかね?役者さんは全員良かったと思います。ストーリーや構成に関しても、原作未読でも問題なく鑑賞できる分かりやすくまとまったものに仕上がっていましたね。
良い意味で、事前の期待を裏切ってくれる素晴らしい映画でした。
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父親を亡くし、新しい高校に引っ越してきた佐々木萌衣(生見愛瑠)。クラスに馴染めずにいたある日、避難訓練で出会った救急救命士の蛯原恭介(岩本照)と知り合い、彼からのアドバイスでクラスに友達もでき、沈んでいた日々を楽しめるようになる。次第に蛯原に惹かれていった萌衣は、積極的に彼との距離を縮めていくのだった。
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私はこういうフィクション作品であっても、「成人済みの男が年端もいかない女子高生と付き合うのはちょっと……」って思ってしまうタイプの人間です。現実と虚構は割り切っているつもりですが、何故か生理的に受け付けないんです。
その点、本作に登場する蛯原は大人の分別を持って、女子高生である萌衣とは一定の距離を開けているので好感が持てます。二人がお互いに惹かれていく描写も丁寧に丁寧にされているので、脈絡のないフォーリンラブになってないのも良かったですね。
原作が12巻まで刊行されている連載中の漫画ですので、どういうラストになるのかが気になっていましたが、しっかり一本の映画としてまとまった綺麗なラストになっていたのでそこも個人的には高評価でした。
序盤で登場した放火魔がどうなったのか全く描かれないことだけが気になっちゃいましたね。思わせぶりに登場した割には、逮捕されたでもなく、再度登場するでもなく、「正体はまさかの人物だった」みたいな急展開も無い。なんだか勿体なく感じてしまいました。
鑑賞前のハードルの低さもありますが、予想を超えて楽しめる恋愛映画となっていた気がします。
私のように青春恋愛映画にアレルギーがある方も、食わず嫌いせずに一度鑑賞してみてはいかがでしょうか。オススメです!!