月の満ち欠けのレビュー・感想・評価
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☆☆☆★★(ちょい甘) 日々の忙しさに忙殺され、劇場へと赴くのは2...
☆☆☆★★(ちょい甘)
日々の忙しさに忙殺され、劇場へと赴くのは2ヶ月半ぶり。
当たり前だけども、上映前の予告編は全てが初めての予告編ばっかり、、、あら?『アバター』と『Dr.コトー』は以前から有ったな。
あんな彼にな〜
おもいでの夏(冬っぽいが人妻だからね)
直木賞を受賞した原作は読了済み。簡単に。
原作は13に分かれているが、1〜4までを敢えて第1章。5〜8を第2章。9〜11を第3章。12〜13をその後の2っのエピローグと言って良いだろうか。
話の1章めにあたる部分は読んでいてゾクゾクする程の面白さだった。「一体この先どんなサスペンスが起こるのだろう?」とゆう感じだった。
…のだか、、、
その後の第2章にあたる三角と初代瑠璃との、80年代の高田馬場周辺での恋愛グラフィティーから、段々と読んで行きながら少しずつ様相が怪しくなって来る。
とは言え、この青春グラフィティー部分が、映像版だと観ていて1番胸が熱くなって来る場面が多いのは、おそらく映画を観に来た人達の共通点になるだろう…とは思い至る。
何故ならば、それくらいにこの部分は(原作には無いピデオカメラを通して映される)有村架純の表情といい、数多くの(当時の高田馬場を中心とした街並み等で)おっさん連中の胸をチクチクと突いて来るのだから。
個人的には、BIG BOXよりもムトウレコード店の看板の方が懐かしい。
でも、早稲田松竹は今でも存在するが(勿論、内装は当時と違う)原作にチラッと話に出る東映パラスは映らない。(原作には無いから当然高田馬場パール座やACTミニシアターも残念ながら登場しない⤵︎)
ないものねだりをしても止むなし、、、
あ?脱線しました。
原作はこの辺りまではまだなんとか付いていけた。
しかしながら、原作は輪廻転生と言うか、とにかくどう考えても理解がし難い話が続く。
◉ 合計でも4回生まれ変わる女性の話なのだが、原作自体の人物相関図が入り組み過ぎており。読んでいても「今、誰と誰の話だったっけ?」と、何度も考え込んでしまうことが幾度も起こり、頭が混乱を来たす。
それだけに、第3章にあたる正木を中心にした話に至り、混乱は更に増すこととなってしまった。
映像だと《画》が有り。演技者・声や音等を通じて、今は誰と誰が話をし、画面を通しての理解が簡単に付く…から。
原作だと当たり前だけど、目の前には文字しか存在しない。
「今、誰と誰との会話からどんな話に至っているのか」
…それを理解するのが、少なくともこの私には理解するのが(この原作だと)難かしかったと言わざるを得ない。
生意気な意見を言わせて貰うと、各人物の描きこみ(キャラクター等)が足りないと感じてしまった。
(おい!仮にも直木賞作品だぞ!…と言われたら「はい!そうですね!」…と返すのみだ)
…と貶しつつ、映画版を観たら!
「あら〜!めっちゃめっちゃ分かりやすい!」
つて、言うか。黛ジュンはジョン・レノンへ。
レンタルビデオ屋はレコード店へ。
希美や清美・正木のその後etc、、、と言った様々な要素は一気にカット。相関図に於ける数多くの《混ざり合い》も最小に留め、田中圭1人を悪人に仕立て上げ。これで一見落着…とばかりに、観に来た観客の混乱を(おそらくは)きたさない様に…と努めている脚本・演出と思える。
、、、ところが、、、
分かりやすい程に分かりやすい。
それが何故だか〝 大いなる安っぽさ 〟に繋がってしまっている様に、スクリーンを見つめながら感じてしまうのは何故だったのだろう?
鑑賞後に、原作本をパラパラとめくる。
人物相関図を(映画版はかなりの変更点は多いものの)少し反復させながら、「今1度読んだならば、しっかりと理解出来るかも?」…と思いつつ、「いや💦ちょっとな〜」…とも。
…って事で今回の映像化は、ある意味では分かりやすいので。一応は出演者のフアンならば、(そこそこ)満足出来る内容には有ると思いつつ。
(その変更ってどうなのよ?と言っても良さそうな)
「いや〜!その分かりやすさこそ、大いなる薄っぺらさに繋がっているなあ〜!」…と。
2022年12月12日 TOHOシネマズ錦糸町オリナス/スクリーン1
◉ 小説版に於ける登場人物
(wikipediaを参照)
小山内堅(おさない つよし)
青森県八戸市出身・在住。60代。宮城県仙台市に住んでいた15年前に妻と娘を交通事故で亡くす。
緑坂るり(みどりさか るり)
7歳の小学生。4番目の生まれ変わりの「瑠璃」。
緑坂ゆい(みどりさか ゆい)
緑坂るりの母。女優。小山内堅の娘瑠璃の高校時代の親友。
小山内梢(おさない こずえ)
小山内堅の妻。八戸市出身。旧姓は藤宮。15年前に娘の瑠璃と共に44歳で交通事故死する。
小山内瑠璃(おさない るり)
小山内堅の娘。高校の卒業式を終えた後に18歳で交通事故死する。2番目の生まれ変わりの「瑠璃」。
荒谷清美(あらや きよみ)
小山内堅が現在付き合っている女性。40代。
荒谷みずき(あらや みずき)
荒谷清美の娘。中学生。小山内堅に懐いている。
三角哲彦(みすみ あきひこ)
大手ゼネコンの本社総務部長。50代。八戸市出身。姉が中学・高校時代に小山内梢の友人だった。
正木瑠璃(まさき るり)
三角哲彦が東京に住んでいた34年前の大学生時代に恋に落ちた人妻。地下鉄の電車に轢かれて27歳で交通事故死する。
正木竜之介(まさき りゅうのすけ)
正木瑠璃の夫。瑠璃の死後、8年前に小沼希美に関係する「ある事件」を起こす。
小沼希美(おぬま のぞみ)
妻を亡くした正木竜之介が再就職した小沼工務店の三代目社長の娘。生まれる前は瑠璃と名付けられるはずだった。8年前に7歳で交通事故死する。3番目の生まれ変わりの「瑠璃」。
原作を読んでからの視聴。
人は満たされないときに何かの希望にすがりたい。
もともと映画はファンタジー
<映画ののことば>
人は命を繰り返すの。
月が一度欠けても、また満ちるように。
また、生まれ変わるの。
ほとんどの人が、それを覚えていないだけ。
満たされなかった強い思いを引きずっている人だけが、それを覚えているの。
私みたいに。
こういうファンタジーものは、嫌いではありません。評論子は。
それに、もともと映画はファンタジー(空想の世界、非日常)を描いていたはず。
そして、至極のラブ・ストーリーでもあったと思います。評論子は。
ちなみに、ここ数年は「命の輪廻」を身近に感じ、実感している評論子でした。
祖父(男)が去ったその年に長男(男)がこの世に生を受け、祖母(女)がこの世を去ったその年に長女(女)がこの世に生を受け、そして、老母(女)がこの世を去ったその年に、長男夫妻の長女(女)かこの世に生を受ける…。
長男夫妻に長男(男)が授かったのは、父を見送ってから数年後のことでしたが、それ以外は、みな「入れ替わり」だったので。
あと、映画作品としては、更に付言するのであれば、愛娘・瑠璃のクラスメート(一番の親友?)だったゆいから瑠璃をめぐる三人の女性の輪廻の話をを聞いた時の小山内の表情が、評論子は、今でも忘れられません。
本作は、別作品『こんにちは、母さん』とも相俟って、大泉洋という役者さんの素晴らしさに(改めて?)気付くことのできた一本だったことも、付け加えておきたいと思います。
佳作であったと思います。評論子は。
(追記)
もう何本も大泉洋の出演作は観ているはずなのに。いや、何本も観ていたからこその、新鮮な発見なのかも知れません。
同じようなことは、他作『ツユクサ』の松重豊さんでも、ありました。
これも、映画を観ること(観続けていること)の醍醐味でしょうか。
評論子の、単なる注意力不足でないことを、信じて疑っていません。
丁寧な話し言葉
生まれ変わりをテーマにしたファンタジー。
佐藤正午さんの同名小説の映画化だそうです。
小説の映画化としては、あまりうまくいかなかった
作品じゃないかな。ストーリーとしては、おもしろいと
思うのですが、刺さるものがなかったですね。
出てる役者さんは嫌いじゃないけど、うまく
ハマってるようには感じませんでした。
印象に残ってるのは、田中圭さんの演技。
こういう役、うまいですよね。
2023.10.15鑑賞
(以下、レビューではなく、個人のメモ)
生まれ変わりの設定が、ちょっと無理がある気がした。
やや、前世の記憶を持つという設定を強調しすぎかもしれない。
ここをサラッと受け入れるかどうかで感動具合に大きく振れ幅が出るかもしれない。
生まれ変わりの思想は数多くあるが、通常は、あの世という世界があって、天国と言われる世界に戻り、そちらの世界の時間の方が長く、新たな学習をすべく、新たな人生を得るという思想がスタンダード。
これなら普通に信じれる。
ただ、今作の描き方は、輪廻のスパンが短すぎるという特殊なパターンと前世の記憶を持っているという特殊なパターンのダブルが重なっているので、いくら信心深い私と言えども、ちょっと無理があり、感情移入が難しかった。
前世の記憶を持つ子どもたちの話は有名なので、それだけだとインパクトが薄く、ここまでのヒットはなかったか。
そういう意味では成功したのではないかと思う。
もし、完全なる実話に基づくなどであれば、また違う感想だったかもしれない。
日本にはスピリチュアルは受け入れられるが、宗教になると拒絶反応を起こすため、ここらへんの描き方が限界か。
僕のワンダフル・ライフ‼️
三世代の生まれ変わりを描いた感動的(?)な物語‼️結論から言うと、日本人はこの手のメルヘンとかファンタジー描くのが下手‼️大まかな物語を聞くと感動的なのに、登場人物の一人一人の言動や行動には意味不明なものが多い。夢の中で娘に「私は瑠璃の生まれ変わりだから瑠璃と名付けて」と頼まれた伊藤沙莉。そのことを大泉洋に伝えて、「私の娘は死んだあなたの娘なんですよ。」それを信じる大泉。なんか後々複雑な人間関係になりそうですよね‼️大泉洋が親権主張したりして‼️有村架純さん瑠璃の夫に扮する田中圭も意味不明‼️とんでもないモラハラ夫で、妻瑠璃を線路に追いつめ、死に至らしめ、大泉の娘が妻が好きだった歌を歌ってるのを見て、妻の生まれ変わりだと確信し、今度は柴崎コウ扮する母もろとも瑠璃を自動車事故で殺害‼️続編では伊藤沙莉の娘瑠璃と田中圭の壮絶デス・マッチを期待‼️そしてずいぶん時間が経っているはずなのにあまり歳取ってないように見える目黒蓮‼️伊藤沙莉の娘瑠璃が訪ねてきて彼はどうするの?親子?下手したら孫くらいだよね?そしてラスト、妻柴咲コウの生まれ変わりを確信する大泉洋‼️でもこれまた7歳の女の子‼️結局誰も幸せにならないような気がする・・・
原作も素晴らしいですよ。
そんなに何度も転生する
一気に魅せる力はあるがいただけない
オンデマンドで鑑賞する際は、導入部でのれないと途中で中断したり、区切ったりする事もある私。
本作は先が気になって一気に観ました。
ファンタジーは大好物です。
が、感想は微妙です。
エンディング近くの大泉洋のセリフと全く同意見。
自分の娘の生々しい恋愛話聞きたくない。
マンガのジャンルの一つにもなってる転生もの。親にしてみればたまったもんじゃないんだな、と改めて。
マンガの転生ものは、時間も巻き戻ってやり直すのですが、そうではないところがこの映画をおかしくしている。
だって、相手が運命の相手は歳を取ってしまっているのに。
アキラと瑠璃のエピソードが軽く感じる。あの出会いだけで恋に落ちるの?美男美女だからか?だとすると、ですよ、あのラストシーン成り立つのでしょうか。
違和感を感じる設定はありますが、大泉洋の演じる喪失感は圧巻。もらい泣き必至です。
もっと緩急があってもよかったかも
高田馬場の
予備校に通ってたので懐かしかった。
有森さんのような人妻と
目黒さんのような若者は
あの当時のあの街にいたと思う。
それ程の生々しさがドキュメンタリーのようだった。
でも、輪廻転生が上手く表現しきれてなく、ご都合主義の浅い作品で終わった。
(目黒蓮目当ての)オーディエンスを気にせず泥臭さに振り切りっていれば、高田馬場の粗い質感と湿気を含んだ人間模様がもっと複雑に折り重なり、名作になったのでは。
オーディエンスが気持ちよく劇場を後にするために(良い読後感のように)、ラストに軽い風を吹かせるのは理解できますが。
終盤の車中でのわざとらしい女の子のセリフは不要でした。陳腐な説明調な描写が、作品の格を一気に下げてしまいました。
オーディエンスは、制作者が思うほど馬鹿ではありませんよ。
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