今夜、世界からこの恋が消えてものレビュー・感想・評価
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ひょろり&ほんわかとした道枝駿佑の優しい佇まいがいい。
不勉強でよく知らないまま観たが、主演の道枝駿佑という人はなにわ男子のメンバーだという。しかし本作の佇まいは、アイドルというより、役そのもののひょろりとした善良男子で、この人を目で追っているだけで安心できる魅力があった。
福本莉子に関しては必要十分だけどそれ以上ではないというか、さすがに親友役が古川琴音では霞む部分があるのだが、見進めていくと助演の古川琴音の方に演技の大きな見せ場があり、キャスティング自体は適材適所なのだなと納得させられた。
セリフと音楽を駆使してムリヤリわかりやすくしている感は否めないが、それでもファンタジックな哀感は作品に宿っていて、ジャンルものとしてのクオリティーは高い。2022年夏は3本も三木孝浩監督作が公開されたが、『タング』とは別人かと思う出来栄えであり、3本の中で間違いなくダントツの作品でした。
タイトルなし(ネタバレ)
某密林で試聴。
単に記憶がなくなるからこのタイトルなのかと思っていたら、まさか彼氏くんが亡くなるなんて…と初見では衝撃を受けました。この手のものって女子の方が亡くなることが多いのである意味新鮮。
記憶をなくしてもなくならないものがある、忘れてしまってもどこかにその残り香がある、そんなことを教えてくれるような映画でした。
透明感あふれる切なく優しい物語
とにかく透明感がすごい。
映像も物語もキャスト陣も音楽も。
すべてが透き通って美しい世界観で、特に神谷透くん、「透」という名前を表すかのように透き通った好青年でした。
先が読めるストーリーなのに思わず涙してしまうほど、切なく優しい映画でした。
何度でも観たい心がキレイになる映画
映画化のポイント
解説を読んでなるほどと思った。
2022年の作品
アイドル俳優 彼らを盛り上げるために配置された実力俳優
そして原作の存在
さて、
この物語に感じるのはやはり「君膵」の型
それは真似ではなく「モジュール」であることは間違いない。
原作は未読だが、映画化するにあたり脚本が整備されているので、原作との違いは明確にあると推測する。
加えて、ラストシーンの音楽は、「君膵」や「君の名は。」の作曲家とは違うが、その音階、コード進行は非常によく似ていた。
この点からこの映画は、それらを意識していると感じた。
この物語の作りは非常に凝っている。
君膵における二人の恋愛に加え、親友イズミの存在やトオルの家族関係、そして何よりマオリが事故で記憶障害となって、眠るとその日の記憶が消えてしまうという設定
そして「実は」という大どんでん返しが予想できてしまうほどわかりやすくなっている。
ただそこにはミスリードもある。
多彩な仕掛けがこの物語を面白くさせている。
そしてストーリーは緻密で、非常によくできている。
また、病気と恋愛、友情と家族、伏線に仕込んだ母の心臓病と突然死
それぞれの背景もかなり作りこまれている。
さて、
この作品の評価の難しさは、着地点にあったように思う。
記憶が残らないマオリ
しかし自転車に乗ることや絵を描くことなど、身体的に憶えたことは身体が憶えている。
「手続き記憶」
どうでもいいが、「記憶がどこにあるのか」という問題に関し、新しい学説が出た。
それは細胞と細胞の間にあるのではないかという。
この部分が物語にあれば、この作品はもっと面白かったかもしれない。
この手続き記憶によって、マオリは「たとえ今夜、この世界から恋が消えても、トオル君は私の中に存在する」
これが着地点だった。
複雑かつストーリーにブレのない物語
ただ、感情のピークがブレてしまっていた。
感情のピークはおそらくイズミ側にあった。
この物語全体を描写していたのは、マオリの日記を読んでいたイズミだ。
つまり、この作品の大半がイズミが日記を読みながらその光景をイメージ(回想)したものであることがわかる。
それは確かに記憶が残っているマオリが書いたものに違いない。
イズミの表情がパートパートで抜かれ、その意味することを視聴者は想像する。
アイドル主演の作品という「推し」で脚本とカットがそうなったのだろう。
この物語はもっともっとイズミが登場しなければならないように思う。
イズミが、事故後3年経ったマオリの記憶が回復し始めたことを知る。
トオルの遺言だった「自分の名前を削除してほしい」という依頼
罪悪感が募り、トオルの姉に相談 そして実行したこと
これが正しいのかどうかずっと答えが出せないイズミ
胸が引き裂かれる思いで盗み出した日記
ボードに貼ってあった付箋 「神谷透くんを忘れないで」
手続き記憶で書いているマオリの「誰かの絵」
ここが感情のピークだったし、こここそが物語のクライマックスだった。
原作はわからないが、イズミがもっと前に出なければならないように感じた。
この物語の本当の主人公はイズミのはずだ。
しかしながら、映画を作るためには資金提供する側の想いは絶対だろう。
それがなければそもそも見ることなどできない。
なかなか素晴らしい作品ではあったが、惜しい感じもした。
ストーリーのテンポが心地よく、感情の起伏が自然に引き込まれるため、...
ストーリーのテンポが心地よく、感情の起伏が自然に引き込まれるため、あっという間に時間が過ぎる感覚があります。
映像の美しさが際立ち、日常の何気ない瞬間さえ特別に感じさせる演出が素晴らしくて観終わった後にじんわりと温かさが残ります。
愛する人を想う気持ちの強さや切なさが心に深く刻まれます。
オジサンにもよかったです!
今年の目標「毎週末は疲れててもprime video鑑賞!(たとえヘトヘトでも)を実行中。
と言いながらなんだか重いテーマの作品を選びがちで反省しかり。レビュー常連さんたちのレコメンドで先週末は気持ちよく眠りにつけ感謝感謝です!
今週は自らほっこりできることを期待しての作品選び。劇場に足を運んでの鑑賞は憚られるZ世代向け作品をチョイス、と言いながら『思い、思われ〜』なんかは実写もアニメも少し顔を赤くしながら映画館の大画面で鑑賞しました!
そういえば『思い、思われ〜』の準主役のお二人(赤楚衛二さん、福本莉子さん)最近の活躍ぶり、目覚ましいですね!今作品でも福本莉子さん、よかったですし、この前観た『ディアファミリー』とってもよかったです。(でも古川琴音さんは別格で彼女につられてこちらも嗚咽してしまいました。)先週観た『街の上で』での存在感はやはり他の俳優さんたちを圧倒してました。
最近の若い子たちはシュッとしてますね〜主人公お二人の美しいお顔立ちにオジサンは年がいもなくキュンとします!胸熱のバリバリラブストーリーではなく、シチュエーションもあるのか爽やかな感動を押し付けがましくなく与えてくれる作品でした。
個人的にはお姉さん(松本穂香さん)が弟の記憶を消しながらためらいをみせるところ、親友の泉(古川琴音さん)に思わず共感です。たとえ消えてしまう記憶であっても残しておくべきと僕は思います。本人の意思に任せるべきかと。(たとえイケメンの頼みと言っても)
松本穂香さん、今回も落ち着いた雰囲気で神木隆之介さんの同級生役の高校生はそろそろ無理がありそう?!
『50回目のファースト・キス』ではコミカルだけどじんわりさせてくれましたし、忘却探偵『掟上今日子』ではただ面白おかしく描かれてましたが実際にある症状なんでしょうか?『前向性健忘症』って。現実なら色々辻褄が合わないこともありそうかな、なんて。
まあ週末の鑑賞にはとてもよい作品だったんじゃないでしょうか。オジサンにもよかったと思います。
タイトルなし(ネタバレ)
綺麗な世界観で最後までだれることなくとても引き込まれた!!
冒頭の泉がノートを隠していた理由、絵のことの嘘をついた理由。泉がどんな気持ちでその嘘をついたのかわかってから思い返すと辛い。透の存在を消していく作業をするシーンも辛い。。守ることと同時に裏切ることにもなる、そんな古川琴音のあの泣きのシーンはそんな、想いが痛いほど伝わってきた。演技がめちゃくちゃ凄くて圧巻……
美しくて儚い、彼女の記憶には透はいないけど、心は透のことを憶えている。
近年でみた恋愛映画の中で一番良かった。
大丈夫、体なら愛をおぼえているから
タイトルなし(ネタバレ)
浜辺美波の面影を感じながら福本莉子の演技を観ていた。かわいいキムタクだなあと思いながらなにわ男子くんを観ていた。
設定が非現実的でなかなかファンタジーの世界に入って行けず、1日で恋人気分になるなんてなんて尻軽女なんだ、と観ながらチョイチョイ思ってたが、ある日男子くんが彼女の部屋に訪れたとき、彼女の親友がベッドの掛け布団をめくったら出てきた日記を前に毎日絶望の寝起きでも彼女は逃げないというようなことを男子に、そして視聴者である私にも強く言った。
確かに毎日毎日昨日の記憶がない中日記をガッツリたっぷり読み返し、というか毎日新鮮な過去日記を初めて読むのも大変なのに昨日までの、そしてまた昨日までのの積み重ねの自分になりきる精神状態が、とても恋愛するレベルまで到達するのか、疑いたくなる気持ちがある。でも彼女は毎日毎日それをやって逃げないのだ。しかしそれを続けさせるのは幸せに満ちた昨日までの日記のおかげなのだ。そうなのだ、男子くんのおかげなのだ。
その男子くんも映画に都合よく使われ突然のお別れ。
だが、一瞬スリリングな気分になった。彼女の親友は男子くんが好きだったから、だから彼女の親友が彼女の男子くんを彼女の記憶障害をいいことに奪い取った、いやそれは無理でも男子くんとの仲を裂いたと一瞬思った。
だがそれは違った。
いろいろ小憎いシチュエーションがあって、男子くんのお姉さんが彼女の日記から男子くんの名前を消すという残酷な作業を請け負い作業中にやっぱりお姉さんは泣いてしまう。あざといシーンであった。
男子くんには生きていて欲しかった。うーんでも彼女の中で記憶とは別のというかそれも記憶なのかもしれないけど消えないものがあってそうやって彼女と生きてるとかいうんでしょ。人間いつかは誰だってお別れはあるけども。
人を好きになるのは一瞬、でも好きでい続けるのには記憶が必要なのだろうか。
それとは別に彼女が男子くんがタイプなら、毎日フレッシュな恋でそれはそれでドキドキが増し増しだったかもしれない。
結局、いろいろ思えて面白かった。
泣きました
一見ありがちな記憶がなくなる、という設定ですが
毎日を大切に過ごさなければ、と思わせてくれる映画です。
最後はいい意味で期待を裏切られました。
主人公の2人のふわっとした雰囲気にとても癒され、
古川琴音さんの切ない演技には涙を誘われました。
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