「この感覚は『メメント』に近いかも」スピリットウォーカー bionさんの映画レビュー(感想・評価)
この感覚は『メメント』に近いかも
いきなり交通事故のシーンから始まるが、状況が全くつかめず何を見せられているのかわからない。自分も主人公の混乱状態とシンクロしてしまう。意識も絶え絶えの状態で、現場からなんとか抜け出すが、自分が誰であるかわからない。車に残っていたカードから自分が誰であるかを思い出そうとする。
意識が新しい人物に乗り移っていく度に、自分が何者であるのか、かすかな記憶の中にある女性は誰なのかが、ジグソーパズルを埋めて行くようにわかってくる。この感覚は、クリストファー・ノーランの『メメント』に近い。意識がジャンプする時の映像が幻覚剤でラリったジャンキーの頭の中のようで、クラクラする。
ミステリー要素だけでなく、カーチェイスやガンアクションも見応えがある。最後のアクションシーンはド派手でスリリング。そして、ラストピースがかっちりはまる。
欲を言えば、もっとSF的にして欲しかった。贅沢を言いたくなるくらい楽しめる一作でございました。
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