スパイダーヘッドのレビュー・感想・評価
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クリヘム渾身の一作は、鮮やかなほど無味無臭。これじゃシッパイダーバッドだよ〜😢
囚人を用いて怪しげな薬物実験を行う刑務所「スパイダーヘッド」を舞台に、この施設に疑問を抱く囚人ジェフと、好漢ながらもどこか不穏な雰囲気のある刑務所長スティーヴとの緊迫の応酬が描かれるSFサスペンス。
怪しげな実験を繰り返す刑務所長スティーヴを演じるのは「MCU」シリーズや『キャビン』のクリス・ヘムズワース。なおクリスは本作の製作も担当している。
過去を悔やむ囚人ジェフを演じるのは『セッション』『トップガン マーヴェリック』のマイルズ・テラー。
Netflixオリジナル作品。
マイルズ・テラー×クリス・ヘムズワースという豪華スターの共演に加え、監督は『トップガン マーヴェリック』のジョセフ・コシンスキーという鉄壁の構え。
ここまでのキャスト/監督を揃え、しかもクリヘム自らがプロデュース、さぞや面白い映画になっているんだろうなぁ〜………と思っていたのですが。
まさかの無味無臭!!なんの味もしねえ💦
めちゃんこつまらんという訳ではないのですが、1時間50分ものあいだただただ虚無を観させられる。
多分監督やクリヘムはアレックス・ガーランド監督の『エクス・マキナ』のような、密室劇によるSFスリラーを作りたかったのだと思うのです。
しかし、それが一つも上手いこといっていない。
設定も映像もスリラー表現も、何もかも陳腐。これだけ華のあるキャストを用いていながら、全くワクワク出来るポイントがない。これは逆に凄いっす!
なんとなく言いたいことはわかる。
このスパイダーヘッドは現実社会の比喩かつ縮図であり、自由意志により行ったように思える選択も実は支配者層によってそう仕向けられただけなのかも知れない。
そしてそれがどれだけ悲惨なものであっても、自らの選択した過去を否定せず受け入れることが、その支配から抜け出す鍵になるかも知れない。
こういうメッセージ性は好きなんだけども、それの描き方がまぁ退屈だよね…🥱
『オンリー・ザ・ブレイブ』や『トップガン マーヴェリック』など、傑作を生み出す名匠ジョセフ・コシンスキー。YouTubeで観ることのできる短編『THE DIG』も面白かった!
が、しかし!
はっきり言ってコシンスキー監督はSF向いてない!
トム・クルーズと組んだSF大作『オブリビオン』がおもんなかったからもしやと思ってたけど、今回で確信しましたわ。
俯瞰で撮影される大迫力のパノラマ映像や、ミッションを通して描かれる人間ドラマなんかは抜群に上手いけど、ことSFになると途端に冗長で腑抜けた作品を撮ってしまう。
やはり、人には得手不得手があるって事ですね。
また、今回観て思ったのはアクションの迫力のなさ。
コシンスキー監督ってこんなにアクション撮るの下手だったのか💦
『トップガン』の時の冴えはどこへやら、終盤のアクションシーンにとにかく緊張感がない。本当にびっくりするくらいない。日本のテレビドラマレベル。
ここまで酷いのは、近年ではなかなかお目にかかれないっす。
ヒーローを演じ続けるクリヘムですが、今回演じるのはなんと悪の科学者!パブリック・イメージとは異なる役どころに果敢に挑戦しております。
とはいえ、頑張って知的なサイコパスを演じようとしていますが、やっぱりどこかアホっぽさが抜けきっていない。スティーヴ所長はヤバい奴の筈なのに、全然ヤバい奴っぽく見えない…。
コシンスキー監督とは3度目のタッグとなるマイルズ・テラーが流石の演技巧者っぷりをみせていたので、余計にクリヘムが大根っぽく見えてしまう😅
せっかくのクリヘム自己プロデュース作品なのに、逆に株を下げてしまったような気が…。
…クリヘムにはやっぱりヒーローが似合うと思うよ、うん。
という訳で、1週間もすれば少しも内容を思い出せないであろう、午後ロー感溢れる無味無臭SFサスペンス、それがこの『シッパイダーバッド』、もとい『スパイダーヘッド』なのであります。
クリヘムファン以外は、というかクリヘムファンでも、特別観る必要はない作品かも知れませぬ🌀
※日本語訳だと薬の名前が「オビエル」とか「ゲラビル」とか「ヴォキャブラス」とかになっていて、率直すぎてなんか可愛かったです🤣
マイルズ目当て
で観たけれど。つまり、マイルズが出なかったら観てなかったかも。
最初はちょっと面白かったのだが、どんどん異常な世界に引き始め。マーク同様か。
承認。承認。承認。
治験委員会もでっちあげの治験狂想曲。
なんかもう最後はドロドロで、収集がつかない、ある意味漫画のようだった。
化学モノには倫理問題がつきもの
まぁまぁかなーって感じです。
クリヘムが出てるのと、トップガン見たあとなので、マイルズテイラー、ジョセフコシンスキー監督への期待から鑑賞しました。結果として、悪くはないんじゃないかと思います。
良かった点
・役者たちの演技
薬の影響で感情をコントロールされる内容であるからこそ、感情の切り替えのシーンで魅せられる俳優たちの凄さ。特に、主演2人のクリヘム、マイルズテイラーの演技は素晴らしかった。
クリヘムは最初からずっとニコニコしていたが、どうも心の奥底では笑っていないような笑顔を見せ続けたところがよかった。最後の飛行機の墜落前には、たくさんの感情が入り乱れておかしくなるシーンは、個人的にはちょっと微妙かもっと思いましたが、あれは完璧にこなすことは、かなり難しいそうやなって印象です。
マイルズテイラーは、薬を注入させる側の人間で、多くの表情を見せてくれました。最後のリジーへの承認を求められるシーンでは、静かな装いではあるが、どこか心の中で燃えたぎるジェフの怒りを感じさせる素晴らしい演技を見せてくれました。
悪かった点
・良くも悪くも展開が読める
話の流れとしては、科学者が新たな薬品を開発するために、倫理に反する実験を行い、それから脱出するという、まぁ、映画好きなら割と見たことあるような展開でした。その点、気軽に見れる良さはあるものの、パンチが足りないような感じが後味に残りました。
まとめ
まぁ、内容がわかりやすいので、見やすいし、俳優たちの演技も素晴らしい。個人的には、もう少し、ダークな雰囲気に振り切って、サスペンス要素を強くしても面白いんじゃないかと思いました。
やっぱり感情は…
人からコントロールされるものではない。受刑者が新薬開発の治験に協力する代わりに生活の自由をある程度与えられる刑務所が舞台。一人悪役のクリヘムがかなりの胸糞男。喜怒哀楽の薬を投与され、急激に表情を変化させるのはマイルズ・テラーと共に役者魂が光る。刑務所から出られるわけではないが、ある程度の自由を与えられるなら、人体に害無ければ、ありっちゃありかなと冒頭軽く考えていたけど、やっぱり人としての尊厳を奪われるほど、酷い仕打ちはないなと。本当にあったら怖いと思っていたけど、正にマインドコントロールがそれで、実際に悲惨な事件が起きている。全編通してノリの良い音楽と共に軽い感じ描いているが、現実にも起きてるよと警鐘を鳴らしているかもしれない。
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