劇場公開日 2022年6月17日

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「王の意味」エリザベス 女王陛下の微笑み LSさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0王の意味

2022年6月24日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

知的

萌える

最近英国に関わることが多かったので興味を持って。
エリザベス英女王の幼少時から最近までの記録映像のコラージュ。明確なストーリーもナレーションもなく、代わりに音楽がトピック毎の気分を裏打ちしている。編集に英国らしいシニカルな切り口は見えるが、基本的にはニュートラルな視点で、プラチナジュビリーを祝賀する文脈の作品と理解した。

女王自身がメッセージとして何かを語ったり特徴的なエピソードが明かされるわけではないが、観通すと女王がどんな人で何をしてきたのかの漠としたイメージが得られた。
あちこちに出向き/出迎え、人と会い、話を聞く。在位中ひたすらこれをやり続け、それをフィルムに撮られ続ける。そのひとつ一つに重大な国政上の意味はないかもしれないが、そのような存在が国と国民、さらにはコモンウェルスの人々に与える意義は今もあるのだろう。

個人的な印象としては、しばしば言われると思うが、英女王は本邦の皇室の方々と(現代の)王のあるべき姿についての考えが近いのだろうなと思う。そうした親和性の上で、英国流のユーモアが女王自らの言動から垣間見えるところにチャーミングさが感じられた。正直、少しファンになったw

LS