「ブレンダンの芝居は見応えがありました」ザ・ホエール 白波さんの映画レビュー(感想・評価)
ブレンダンの芝居は見応えがありました
ダーレン・アロノフスキー監督の、贖罪をテーマとしたヒューマンドラマ。
主演は「ハムナプトラ」のブレンダン・フレイザーで、彼の沈んでいた人生と少しリンクするような起用が面白かった。
怪我・離婚・母との死別・セクハラによる心の傷・肥満・主役降板・作品の打ち切りにお蔵入りとずっと闇の中だったろうと思う。どうしても主人公チャーリーの影が見えるんですね。
ここら辺の采配は監督の見事な洞察力なのでしょう。
多くの主演俳優がオスカーを手にしている事からもそう思います。
またその芝居を導きだすのもうまいのでしょうね。
今作もやはり見所は役者陣の芝居。特にブレンダンはその表情など、特に見応えがありました。
ワンシチュエーションだった事も、より効果的だったのでしょう。
物語自体は着地が見えていたものの、静かな結び方で良かったと思います。
何よりブレンダン本人にとって、光となる作品であった事でしょう。
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