「Fat Man」ザ・ホエール ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Fat Man
謎にMX4Dの劇場でやってたので、何かしら動くのか?と思いましたが、スケジュールの関係でそこにぶち込まれたみたいです。ダンジョンドラゴンとかあったのに、なぜこの作品をMX4D劇場で公開してしまったのか。でも座席がとても良かったです。
ただ内容は、家族よりも愛する人間が出来たから家を出て、自己管理ができずに太ってしまい、その上死にかけているおデブさんのワガママ映画でした。
登場人物が太ったオンライン教師、その娘と嫁、若手宣教師に看護師と限られた人達との一軒家での会話劇がメインになってきますが、基本的に食ってばっかりテレビ見てばっかり、時々宣教師が怪しいもの布教しにきて、看護師が追い払う、この流れ3回くらいやったのですが、そこまで何かが進んだようにも思えなくて怠かったです。
娘は反抗期真っ盛り(まぁ自分を捨てた父親に対してそうなるのは当然ちゃ当然ですが)、停学も食らってますし、よく家まで来たなと思いましたが、チャーリーがお金を渡すとか言い出して正気か?と疑ってしまいました。自身の身勝手で捨てた家族を金で取り戻そうとする、もうこの時点である程度見切ってしまいました。
宣教師も、本当に勧誘してるのかと思ったらそんな事は無く、お金を盗んでニセの宣教師として活動してたら、娘に写真を撮られて宣教師の家族に報告されたけど、なんか許してもらえたとかいうふんわりしたものだったのも疑問符がつきました。
ボーイフレンドが殺されたとか何とか言ってますが、多分自死ですし、その理由もこれまたふわっとしてるのでんーって感じです。
最後は何かを全うしたのか天へ登って行きましたが、そこまでの過程でイライラしてしまったのもあって、何これ?感が否めませんでした。
アカデミー賞でも受賞していた通り、ブレンダン・フレイザーの演技は素晴らしく、死ぬ直前の葛藤や自己満な様子が見ていて痛々しいリアルさが凄かったです。超肥満体型の造形もよく作ったなぁと思いました。ちょいちょい線の細さが出ていましたが、あれをずっと装着して演技となると大変でしょうし、制作側と演者が見事に噛み合ったなと思いました。
真正面からLGBTを描く作品はテーマ性がしっかりしていて面白いと思えるのですが、映画を観始めてからLGBTがぶち込まれると途端に萎えてしまいます。あらすじには書いてあったのですが、読んでなかったのでそのテーマが急に現れたのでマズイかも…と思ってしまいました。というか今年のアカデミーノミネート作品、LGBTが殆どの作品に入ってるような…。そんなに重要視するものなんでしょうか…。
鑑賞日 4/12
鑑賞時間 12:25〜14:35
座席 H-3