「主演男優賞は納得。」ザ・ホエール むつきさんの映画レビュー(感想・評価)
主演男優賞は納得。
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初日舞台挨拶にて鑑賞。
舞台挨拶、終始穏やかな雰囲気で、すごく良かった。
舞台が原作と聞いて、なるほど…と。
何かものすごい事が起きたりはせず、登場人物の感情の波はあれど、淡々とお話しが進みます。
それに飽きたり、苦手な人はいると思う。
個人的には、とても満足しました。
ブレンダン・フレイザーさんは、もはや怪演と言っていい程に素晴らしいお芝居。
特に呼吸がすごい。
肥満感を出す為の、あの呼吸の仕方。
ザラザラとした音の呼吸とか、どうやってるんだろうか。
とにかく息苦しそうだし、痛そうだし、むせるし、詰まるし…。
見ていて、こちらも何だか息が詰まってくる。
タイトルにも書きましたが、主演男優賞は納得。
他のキャスト陣も本当に素晴らしかったです。
特にホン・チャウさんが印象に残りました。
とても自然体で、お芝居らしからぬお芝居というか。リアルというか。
自分も辛いのに、それを隠して日々チャーリーの傍に居る姿、そこからの彼女が本音を吐露するシーンでグッときます。
ラストは泣きました。
すれ違い続けた9年を埋めるって、やはり簡単にはいかない。
チャーリーのエリーを見つめる眼差しや、彼女の為にしていたお金の事を考えると、もうあのラストは泣けて仕方ないです。
心が元気な時じゃないと結構色々持っていかれそうな作品なので、みなさまお気を付けて。
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