「人類の未来を照らす光と人間のエゴをただす勇気の翼をください」ホワイトバード はじまりのワンダー カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
人類の未来を照らす光と人間のエゴをただす勇気の翼をください
有名な芸術家のユダヤ人のおばあちゃん役のヘレン・ミレンが弱いものイジメで高校を退学処分になり、転校を繰り返す孫に対して、ナチス統治下のフランスで中学生時代に苛められっ子の親子に助けられた実体験を話すことで、真の勇気とはなにか、人をみる目を養うことの大切さを伝えようとするお話。
周囲から絵の才能は認められてはいたが、気ままに少女時代を過ごしていたサラのピンチを救ったポリオで跛っこのイジメられっ子の優等生のジュリアン。相手の立場になって考えられない未熟さを指摘され、はっと気づいたサラが涙を流す場面に、人間の罪深いエゴについてワタシもハタと気付かされました。曇った心で勇気を持てない者は人をみる目も養われず、未来を語る資格もないんだと。
汚れのない白い鳥たちが自由に羽ばたき、この腐った世界を変えて欲しいと切に願う映画。
差別的なあだ名で呼ばれるジュリアン役は2019年の映画「トゥルーヒストリー オブ ザ ケリー·ギャング」ではラッセルクロウについて行くとても賢い子役でした。美しい青年になりました。井浦新の若い頃になんとなく似ていました。
納屋の軽トラでふたりが見る映画仕立てのシーンに胸がキュンキュン。
ジュリアンの親切な両親さえ、二階の夫婦を先入観から誤解していたことも、とてもショックだった。物語のはじまりが1942年。1945年の終戦にあとちょっとで届きませんでした。
ジュリアンの家の納屋で2年を過ごしたサラ。おしっこやうんちはどうしていたんでしょう。生理のことなんかもジュリアンの優しくて聡明なお母さんがうまく処理してあげたんでしょうか?気になってしまいました。
サラのスケッチブックを取り戻したジュリアンが招いた不幸を咎めたり、責めたりしないジュリアンの両親はほんとに立派でした。
CGの狼がサラのピンチを救うシーンは「ゴールデンカムイ」みたいでしたけど、海外の映像作家たちに対する「もののけ姫」の影響は非常に大きいんだなと思いました。
映画の原題は「ホワイトバード」
翼をくださいを歌ったのは「赤い鳥」
音楽の教科書にも載っています。
素朴な感じのエンドロールがよかった。
カールⅢ世さん
ジュリアン役のオーランド・シュワートの物腰の柔らかな朴訥な好青年といった雰囲気が、若い頃の井浦新さんと似ていらっしゃいましたね (^^)
お名前で検索し載ってきたインタビュー動画、お時間のある時に検索してご覧になって下さい📱サラ役のアリエラ・グレイザーも、撮影秘話等キュートに語っていらっいますよ 💕
演技の巧さと圧倒的な清潔感、これからのご活躍に期待が⤴︎
カールⅢ世さんの疑問点、もしかして娘さんがいらっしゃるのでしょうか(笑)