「同時公開の裏番組をぶっ飛ばせたかな?」KKKをぶっ飛ばせ! カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
同時公開の裏番組をぶっ飛ばせたかな?
監督は1993年生まれのイギリス人。コアなB級ホラー映画ファンらしい。
2000年にはこれの他に4本もリリースしています。
グロい安い早いの三拍子。
たぶん一番かかったのはキャデラックのレンタル代です。
燃やすか?と思ったら、
やっぱり、燃やしません。
1971年の設定です。
冤罪で囚われていた若い黒人が脱獄して、公衆電話から女に連絡します。
ドブロギターのBGMはなかなかいい出だし。
電話の相手は姉さんで、長兄が運転する真っ赤なキャデラックで、着替えと靴だけを持って駆けつけます。
着替えのシャツは青いウェスタンシャツ。
弟
えーっ、これ?オイラ、黒人だよ!
姉
高かったんだから、文句言わないでよ!
カントリーミュージックの聖地でもあるテネシー州のナッシュビルはKKK発祥の聖地でもあります。イギリス映画なのに、ロケ地はテネシー州の田舎の牧場跡をちゃんと使います。
修学旅行のノリですね。
敵の衣装代も白装束ですから、安上がりです。
水も電気もないボロボロの家屋です。昔、3人兄弟の祖父がやっていた牧場の設定。トランジスターラジオとバーボンウイスキー1本だけが持ち物です。そこで、2週間、脱走のほとぼりが冷めるまで暮らそうというのです。
あまりにもラフで、お気楽な出だし。
俳優さんたちも観たことありそうで、ない人ばかり。
原題は Death Ranch.
Ranchとは牧場のことらしいけど、動物はニワトリ一羽さえ出てきません。
ハエがブンブンしているだけです。
邦題はKKKをぶっ飛ばせ
ぶっ飛ばせって、まさか、
「コント55号の裏番組をぶっ飛ばせ」のノリでしょうか?
懐かし過ぎます。
カルト集団 Ku Klux Klan に狙われた黒人3人兄弟の必死の戦いをメインに描きます。
ガタイのいい姉さんが一番強い感じでした。
メインテーマは兄弟愛?
主演の弟はジッポのライターで、オイナリさんを焼かれながらも、自力で縄を手解き、頑張ります。
姉さんが兄のカタキとばかりに白人のタマ金を握り潰して、顔に擦り付けてやります。
もう少し臓器の造形にお金をかけたら良かったですね。