「行き着く先は欲望」ビリーバーズ サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
行き着く先は欲望
予告は面白そうだし、磯村勇斗だし、城定秀夫監督だし、そこそこ期待していた本作。どんな映画なのか全く分からないけど、なんか良さそう。興味本位で鑑賞したわけですが...これR18やん。なんで15なんですか?笑 城定監督の真の姿って感じですね。
まあ、とにかく性的なシーンが多いこと。
直接的なものもありますし、セリフもそういうのばかり。予告からはそこまで感じ取られなかったので、受け入れきれない人も少なくないかなと。私も結構苦手な方なんですけど、新人・北村優衣の美貌により見れました。声のトーンとか、可愛くもあり美しくもある顔立ちとか、かなり魅了されてしまいました。
頻繁にそういったシーンがある訳ですが、もちろんそれだけではありません。ちゃんとストーリーも骨太で見応えがあり、全く飽きさせず非常に面白い。謎が多いからこそ、これからどうなるんだろうかと予想が全くつかないし、集中して見てしまう。城定節も効いており、カメラワークやら演出やらがたまらなくいい。この監督、今年何本撮るの。しかも、全部面白いんですけど。斜め上行く変態映画はこの監督に任せたら勝ち確。大好きです。
胡散臭く、舞台っぽいセリフまでも上手く見せてくれるのがこの映画。バカらしいな〜と思いながら笑えて、でも洗脳ってこういうことなんだろうな〜とちょっと考えて。同日に見た「X エックス」と同じように、ポルノ映画としての質も高いし、カルト映画としてもかなりよく出来ている。パワーかオーラか知んないけど、何故かめちゃくちゃ引き込まれるものがこの映画にはあります。すごく不思議。
突拍子の無さが受け止めきれなかったり、説明不足過ぎて頭の上にクエスチョンが浮かんだりしたけれど、磯村勇斗と宇野祥平の気持ち悪い演技は最高だし、飲み込まれそうになり謎の安心感覚えてしまう空気感が奇妙ながらも素晴らしいし、言語化が難しいけどとにかく変な映画でした笑 でも、結構面白いんだよな〜。
こんなに色々考察して、制限して、人の役に立とうとしておいて、結局は性には抗えないと。浅いようで深い。もう、人間ってやな生き物ね。そもそも、女性を一人で送り込ませる時点でそうなる事はほぼ確定。ということは、先生はこれまでも計画していたのか?だとしたら、いや、そうじゃないとしても先生はめちゃくちゃ気持ち悪いですね。
これはもう原作がよく出来ているんでしょう。
すごく濃密で楽しかった。あまりにも多いわ!長ぇわ!とは思ったけど、ストーリーがものすごく面白かったから大満足です。北村優衣にはすごく注目ですけど、これを超えるのだろうかと不安なのは私だけじゃないはず。