「【”今日も皆の為に、頑張りましょう。”前半は日活ロマンポルノ孤島ヴァージョンと思いきや、日本赤軍を筆頭とした人心を惑わす愚かしき、カルト集団を強烈に揶揄した映画であった。】」ビリーバーズ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”今日も皆の為に、頑張りましょう。”前半は日活ロマンポルノ孤島ヴァージョンと思いきや、日本赤軍を筆頭とした人心を惑わす愚かしき、カルト集団を強烈に揶揄した映画であった。】
ー 城定秀夫監督はトンでもBL/SM映画「性の劇薬」を観て、余りの過激さにビックリし、その後の映画は殆ど観ている。作風の余りの幅の広さに驚く力量を持つ監督である。ー
■ニコニコ人生センターというカルト的な宗教団体に入っている、議長(宇野祥平)、副議長(北村優衣:初めての鑑賞であったが、余りのエロティックな演技に驚く。)、オペレーター(磯村勇斗:あんな演技も出来るんだ‥。)のほぼ3人しか前半は出て来ない。
孤島プログラムと称した実験のようで、”今日も皆の為に、頑張りましょう。”と口にしながら、毎朝三人で足裏を併せた円形に座り、前夜見た夢について語り、少しでも淫夢などを見ると、土に下半身埋められる・・。
明らかに、洗脳された人たちである・・。
◆感想
・今作は、映倫区分としては、R15+となっているが、序盤からフレンチ・キスシーンが度々出て来るし、”汚れた欲望に勝つ!”等と、訳の分からない事を言いながら、議長は頻繁に副議長に対し、全裸でのフェラ〇オを要求し、射精を懸命に我慢している・・。
ー 孤島で、何をやってんだか・・。それにしても、副議長を演じた北村優衣さんが、エロティック過ぎる・・。”R18でも良いのではないか・・。””私、シネコンにいるんだよな・・。”と白昼夢を観ているように画面に釘付けになる・・。尚、私は変態ではない・・、多分・・。-
・組織から夜中、船で運ばれてくる物資も、相当変で、食料が無いのに小麦粉と水だけだったりする。だが、3人は知恵を絞り、海岸で拾った貝を入れた海鮮うどんにして、美味そうに食べている。
ー サバイバル映画か?と思いながら、観賞続行していたら本当にサバイバル映画だった・・。-
・世間では、ニコニコ人生センターの信者たちが起こした事や、センターの真実が書かれた週刊誌が海岸に流れ着いている。
議長はそれを密かに読みつつも、副議長、オペレーターには告げない。
ー そして、議長は組織から送られたどう見ても、腐っている緑色のモノを食べ、食中毒に。懺悔する議長。だが、アッサリ、正露丸で回復・・。軽く脱力する。-
・島に船の故障で辿り着いた、酔った若者達が、副議長の胸を揉み、オペレーターに暴力を振るう。だが、組織から送られていたピストルで、アッサリ射殺・・。
ー だが、副議長は欲情しちゃって、オペレーターと海岸で全裸でフレンチ・キスからのオーラル・セックス、そして・・。人間、性欲と食欲だけは信仰では、押さえられないのだなあ・・。-
・到頭、本土に居られなくなったニコニコ人生センターの”先生”(山本直樹:何やってんですか!!)始め、信者が続々とやって来る。
その中には、且つて副議長と良い仲になっていた第三本部長(毎熊克哉)もいた。
ー 彼は、副議長にニコニコ人生センターの追い詰められている現状を話す。そして”先生”の指示で配られる液体。明らかに集団自決を画策している”先生”だが、第三本部長と彼の話を聞いていたオペレーターがそれを阻止する。壇上の”先生”は撃たれ、阿鼻叫喚の地獄絵図(というほどではないが・・。)が展開される・・。ー
<レビューを書いていて、ポルノ作家になった気分になったのは初めてである・・。
今作は、作品自体のインパクトが強く、性描写も過激ながら、面白く鑑賞した。
城定秀夫監督がポルノの体裁を纏いつつ、人心を惑わす組織(それは、日本赤軍であったり、中核派であったり、今でも多数あるカルト宗教団体であったり・・。)に対し、強烈な揶揄と警句を発した作品でもある。
怪作であろう。勿論、支持である。>
■二度目の体験
・レビューの中の文章で、ある行為を”そのまま書いたら”掲載出来ません・・。と表示された。以前北朝鮮を描いた映画でも同じことが起きた。
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