「刺さった!そして歌が秀逸!」カラーパープル alvoさんの映画レビュー(感想・評価)
刺さった!そして歌が秀逸!
スピルバーグ版もミュージカルも未鑑賞、ミュージカルのI'm here という曲だけは何度も聞いていて好きな曲だった。でもI'm beautiful とようやく言えるようになったシーリーの人生通した解放感、歌詞の意味は見てようやく分かった。今回も全編通してあの曲がクライマックスかな。
とにかく皆歌がうまい!ブラックミュージックの迫力、ハスキーボイス、どれもかっこよかった。
英語は発音が癖あってほぼ聞き取れなかったけど。
前半は胸糞展開なんだけど、歌が挟まるからあまり嫌な気持ちにならずに楽しめた。最後夫が許されるくだりは納得いかないが実際哀れに見えてしまい悔しい限り。
脱出時に夫から言われた、
“You're black, you’re poor, you’re ugly, and you’re a women.” だからお前は成功できるはずがない。
それに対して解放された時のI’m here で
「私には家がある、休める椅子がある、動く手がある、真実を見る目がある、心を見せられる親しい人がいる」
「そして何よりも自分のありのままの姿を認めることができている、そのことに感謝している」「私は美しい」
だから大丈夫、と自分を肯定できるようになる。
この曲の場面が一番こころに刺さった。
私は自信を持ってこれらがあると言えるだろうか。
家も手も目もある。心を見せられているかはわからないけど親しい人たちもいる。迫害もされてないし仕事もあって生きるのに困ってもいない。でも自分のことを愛することはきっとできていないし、いつかひとりぼっちになった時に自分の足で立てるのか、その強さをどうしたら身につけられるのか。ぐるぐると考えが回ってしまって胸が苦しくなる。見るタイミングが悪かったかな。心が弱っていたのかも。。