「鮮やかな赤が輝く」カラーパープル bionさんの映画レビュー(感想・評価)
鮮やかな赤が輝く
自分の妻を下僕としか思っていないクソ旦那とその父親にとうとう三行半を突きつけるセリー。
いやー、痛快だったね。セリーよ、いつまで我慢するんだ。じれったく思っていた気持ちが、スーッと、胸の下へ消えていった。
黒人差別の中にさらに潜む女性差別、性的虐待、夫からのDV、何重にも苦しい立場にあるセリー。セリーだけが、特別というわけではなく、「なぜ俺の妻は、俺に従順でないのか」というハーパーの言葉が象徴しているように、この時代・この地域では女は男の従属物という意識が強い。
「お前の妻をきちんと躾けしておけ」という、アルバートの父親は最たるもの。
ブロードウェイ・ミュージカルをベースにしているだけあって、ミュージカルパートは、極上の音楽。ドルビーシネマで鑑賞したこともあって、天から聞こえてくるような歌声に包まれて、鮮やかな赤が何とも言えないコントラストで浮き上がる。
ブルースという武器で、先に自由を勝ち取ったシャグが歌って踊るシーンは、鳥肌がたった。
クソ男たちを叩きのめして終わりという物語で終わらず、クリスマスキャロル的な救いがあるエンディングも感動を厚くする。人を信じ続けたくなる。そんな作品でございます。
私もミュージカル大好きなんですが、歌詞ってなかなか聞き取りが難しく、メッセージ性の高い作品なので、なおさら字幕なしの不利を感じましたwww😆
それにしても歌はめちゃくちゃうまかったですよね。
いいね、ありがとうございました。
嫌な時代でしたね。アメリカなどは今だに人種差別を感じますが、日本でも女は家事をやるもの…的な時代、続いてませんか?
カナダのお父さんは庭仕事もするし、料理もするし、お皿も洗います。