劇場公開日 2024年2月9日

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「ミュージカル最強!」カラーパープル shironさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ミュージカル最強!

2024年2月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

きっとアカデミー賞に絡んでくるだろうと、必死で応募しまくった甲斐あって
ジャパンプレミアに当選!
一足先に見ることが出来ましたが…
肝心のノミネートは助演女優賞だけ。
歌曲賞にもノミネートされず。
(『バービー』からは2曲もノミネートされてる)
歌も素晴らしかったけどなぁ。
ま。アカデミー賞にノミネートされなかったからといって、決して映画の価値が下がることはないのですが(映画の価値は見た人それぞれが決めるもの)
毎年映画仲間と予測投票をしているので、どうしてもこの時期は気になってしまいます。(^^;;

ダニエル・ブルックスさんの助演女優賞ノミネートに納得。
もちろん、主人公のセリーも歌手のシュグも素晴らしくて心を動かされましたが
やっぱりソフィアの振り幅がすごい!
理不尽な扱いには断固反対!自分の尊厳は自分で勝ち取る強い女性ですが…
彼女たちを取り巻くコミュニティの問題と、更にその外側にある差別が描き出されていました。

一番心に響いたテーマは「自分は価値のない人間なのだ」と思わされる恐ろしさ。
殴られたり、暴言を吐かれたり、不当な扱いを受けて当たり前の人間なんていないのに。
この世に生を受けた全てのものに、それぞれ大切な役割がある。
主人公セリーを通して、本当にそうだと思える映画でした。

そして、スピルバーグ監督の『カラーパープル』を子供の頃に見たはずなのですが、あまり理解できていなかったことに気づきました。
というか、当時はなんだかスピルバーグ監督に裏切られた気持ちになってしまって、まともに内容が入ってこなかったのかも?
子供が楽しめる映画を作ってくれる兄貴が、大人の映画を作る人になってしまった!そんなショックの方が強かったことを覚えています。
もったいないことをしました。改めて見直したいです。

しかし、歌の力ってすごい!
地域のミニコンサートに行った時に感じたのですが、ほんの5分でその場に集った人々の心を一つにできる。
映画には人の心を動かす力があると信じていますが、5分でここまでの高揚と一体感を生み出すのは、ちと難しい。
歌とダンスと映画。心を動かす要素が集結している、ミュージカル映画って最強!

shiron