「クライマックスの戦いの直前にスタジアムの残骸を背景に空中静止するラドン(東宝じゃないよ)が、怪獣好きには堪らない“カッけー”さで、それだけであとは目をつぶってあげても良いのだが…」シャザム! 神々の怒り もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
クライマックスの戦いの直前にスタジアムの残骸を背景に空中静止するラドン(東宝じゃないよ)が、怪獣好きには堪らない“カッけー”さで、それだけであとは目をつぶってあげても良いのだが…
①「見た目は大人で中身は子供」というけど18歳(17歳か?)ではもうお子ちゃまじゃないでしょ。
18歳(17歳か?)でフツー小児科行きます?
それでも話す内容は中学生レベル(前作ではちょうど中学生くらいだったよな)で、アッシャー・エンジェルやジャック・ディラン・クレイザーが演じている時はマシだが(それでも時々うるさい)、見た目は完全にmatureなザカリー・リーバイが同じ口調で喋っているとヒーローというよりバカに見えてくるのがイタい。
前作はそれでもギャップからくる面白さというものはあったが、2作目となると新鮮味がなくなるし慣れてくるしで、何か新機軸がなく前回と同じことをするだけではホントにバカにしか見えなくなる。
③ジャック・ディラン・グレイバーのヒーローバージョンのアダム・ブロディも大同小異てはあるが、こちらは『The O.C. 』のセス役の印象が強くて(あのドラマでも自意識が強くてよく喋るキャラだったし)、セスも老けたなぁという感慨の方が強くまだマシだった。
④基本的にコメディだとおもうのだが、結構あの様子だと死傷者が出ているので、歳を取ったせいか、その辺りのフォローがないと心から楽しめない。後味悪し。特に出だしのギリシャの博物館のシーンがキツい。カリプソが死んだ時点で元に戻るとかしてほしかったね。
⑤レイチェル・ゼグラーは魅力的。『ウェストサイド・ストーリー』での輝きは偶々ではなかったとわかる。
⑥こういう映画はヴィランが悪辣なほど面白さが際立つのだが、ルーシー・リューではちょっと甘い。姉を殺すくらいではインパクト弱いし。
もう少し悪女役が得意とか、如何にも底意地悪そうという女優の方が良かったと思う。シャーリーズ・セロンとか。
⑦今回一番良かったのはスティーブ。近い未来AIで同じものが出来るかも知れず、そうなると魔法の世界が現実になるわけで、それを想像するとなかなか楽しい。
⑧地下の経密基地でミーティングする時に別にスーパーヒーロー姿になる必要は無いように思ったけど。秘密の扉を調べる時だけ変身すれば良いのに。
⑨どういう形でビリーを蘇らせるのかと思っていたら、ワンダーウーマンが出てきたのには確かに驚かされた。ただ、その後居るのなら何故戦いの時に助勢しなかったのか(フィラデルフィアの街、大変なことになっていたし、アトラスの娘が元凶であればゼウスの娘が懲らしめるべき?)釈然としない。
⑩と文句たらたらながら、まあ飽きずに見られたし、大女優ヘレン・ミレンが楽しそうにヴィランをやってたし、お約束ながらビリーと養母との間の家族愛にホロッとさせられたりで、この辺りの星の数にしておこう。