「ファンタジックなミュージカル作品。前作とは全然違う。」ウォンカとチョコレート工場のはじまり といぼ:レビューが長い人さんの映画レビュー(感想・評価)
ファンタジックなミュージカル作品。前作とは全然違う。
CMを観た程度の事前知識です。
前作も鑑賞済みですが、かなり昔なので記憶が朧げな状態です。私は前作はあまりハマりませんでした。世間での高評価とは裏腹に、私の中では「普通の映画」っていう印象です。
そして本作、あまり事前知識を入れない状態で鑑賞しましたが、完全にミュージカル映画になっていて驚きました。そして前作以上にファンタジー要素が追加されていて、ハリーポッター観てるのかと思ったレベルです。
私はミュージカルが大好きなので結構楽しめました。仲間たちとの友情やシンプルで分かりやすいストーリーが良かったですね。私は吹き替え版で鑑賞したのでミュージカルシーンも当然日本語でしたが、字幕版のミュージカルシーンも観てみたくなりました。
しかしこれ、『チャーリーとチョコレート工場』の前日譚として鑑賞すると、ちょっと腑に落ちない部分もあります。前作でフィーチャーされていた父親が一切登場しなかったり、あまりに前作と作風が変わり過ぎていたり。そういうところに若干の不満点はありつつも、全体的に見ればクオリティの高いエンタメ映画として仕上がっていましたので、親子でカップルで友達同士で、誰と観に行っても楽しめる作品になっていました。
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チョコレート作りの類まれな才能を持ち、世界一のチョコレート店のオープンを目指す若者ウィリー・ウォンカ(ティモシー・シャラメ)は、一流のチョコレート職人たちが集まるチョコレートの町へやってくる。しかしそこはチョコレートで巨万の財を成した経営者で構成された「チョコレート組合」によって牛耳られた町だった。才能のあるウォンカは彼らに目を付けられてしまい、その町で商売ができないよう様々な妨害工作を受けるのだった。
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前作のような作品を想定して鑑賞すると裏切られると思います。本作は完全にミュージカル映画です。ミュージカル映画好きな人が観れば面白いと思いますが、結構好き嫌いが分かれる映画ジャンルですので、もしかしたら合わない人もいるかもしれません。
しかしミュージカル映画のように音楽と映像を楽しむ作品は、やはり大画面大音響の映画館で楽しむのが一番かと思います。人気作品なので後日サブスクなどでも配信されると思いますが、映画館で観れるなら絶対に観ておいた方がいいですね。
個人的な感想としては「普通に楽しめた」って感じです。可もなく不可もなく。
ウォンカがチョコレート工場を作るまでの話を描いた作品だと前情報で聞いていたので、前作に登場した父親との確執なんかが掘り下げて描かれるかと思っていました。しかし、父親は一切登場しないどころか台詞での言及すら無かったため、期待を裏切られた感じがして個人的には凄い不満でした。
全体的なストーリーも、よく言えば王道・悪く言えばありきたりな内容で、そういう意味でも「普通」だったかなぁ。ところどころにあったコメディシーンは結構面白くて笑っちゃいました。どんどん太っていく警察署長とか、最高でしたね。
難しいところや暗いシーンは皆無なので、ファミリー映画・カップルのデート映画としては優秀な作品だったと思います。しかしながら、映画好きが真面目に観る映画ではないと感じました。