劇場公開日 2022年5月27日

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「イイ感じなんだけど、ちょっと編集がマズった感じ(←何を偉そうに(笑)」帰らない日曜日 星のナターシャnovaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0イイ感じなんだけど、ちょっと編集がマズった感じ(←何を偉そうに(笑)

2022年6月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

楽しい

知的

宣伝ポスターもなんかちょっと爽やかラヴストーリーっぽくってね〜
と、思ったら結構、露出多めの(笑)映画だった!!

第一次世界大戦直後のイギリス。
貴族たちも子息を亡くした人が多くて意気消沈。
それでも貴族間の関係性を保つために
同じ階級同士で縁を結ぶべく、とある名家の三男と
妙齢の御令嬢が間もなく結婚する。

実はこの名家の三男には内緒の恋人、今風に言えばセフレとして
他の貴族宅に勤めるメイドさんとイイ仲で
年に一度、メイドさんがお休みを貰って自由に過ごせる日に
自分のお屋敷に遊びに来る様に密かに連絡を取ってきた。

家族は皆外出、使用人達も留守の立派なお屋敷の中で
貴族の三男と秘密のセフレのメイドさんは
丁寧に逢瀬を楽しむのでありました。

事が終わった後に
「夕方まで誰も帰ってこないからね。
ゆっくりして行くといいよ。
さようなら〜〜」
と言い残して名家の三男は家族が先に出かけている
とあるガーデンパーティーに出かけて行く。

1人豪邸に残された若きメイドさん、
普段なら仕事で掃除している様な立派な書斎で
三男が読んでいそうな本をパラパラめくってみたり
タバコの吸い殻を手に取ってみたり
「お腹が空いたらキッチンにパイが用意してあるから
食べるといいよ。僕が食べたと言っておくから」
と言われて、キッチンに行ってパイを食べて
ふと、いつもの習慣でパイを切ったナイフを洗おうとするのだが
きっと、貴族の坊ちゃんはそんな事しないな〜〜と
思い直してテーブルの上に置きっぱにしたり・・・。
その一連の贅沢な時間を、
さっき事が終わった後の真っ裸の姿で歩き回るのですね。
清潔でありながらメイドさんの解放感が伝わるシーン。
そしてじんわりとエロティック〜〜!!

ドラマの中程に
主人公のメイドさんが務める貴族の家の奥様役の
オリビア・コールマンが、孤児で家族のいないメイドさんに
「何も無い人は何も失うことが無いから強いわね〜〜」と
涙ながらに伝えるのだけど、それすらも、
私には持てる者の驕りのように聞こえる。

「日の名残り」とか「眺めのいい部屋」的な
イギリスの田園風景の中の
貴族社会世界感が好きな方にはおすすめです!

で、月に8回ほど映画館で映画を観る中途半端な映画好きとしては

主人公のメイドさんと三男の逢瀬、
貴族の三男にしては、メイドさんの足からそっと靴を脱がせて
ドレスを優しく脱がせて、事に至るまでの一連の流れが
目下のメイドさんを1人の女性として、
とても尊重している所がなにより美しい。
と、関心した後に、
三男が出かける支度をしながら話を続けるシーン。

いや、普通、パンツから履かない??

個人の自由ですが、ずっと下半身を露出したまま
ランニングシャツ着て、カッターシャツ着て
ネクタイ閉めてるんです!!(笑)

逆にわざとらしくて、ちょっとここは、
貴族階級の誰にも媚びる必要の無い立場を
ひけらかしているようで、
前半でメイドさんを丁寧に扱うシーンと対のよう〜〜。

で、この物語、主人公のメイドさんの10代頃から始まって
年代を経て、最後は80代近いところまで
いくつかのエピソードが行ったり来たりするので
なんだか、話が一瞬???見失ってしまう。

そこがもうちょっと整理された編集だったら
いい感じで余韻の残る物語だったかも〜〜

星のナターシャnova