「優しい社会を願う」PLAN 75 masaさんの映画レビュー(感想・評価)
優しい社会を願う
75歳に到達した高齢者が自らの死を選択でき、選択としての死を勧奨するという制度。人の心の中にある他者不在と他者との共生の一面を描いてます。
倍賞千恵子さん演じる角谷ミチがとても聡明な立ち居振る舞いで涙が出ました。大方ひさこさん演じる同僚の手を握ってあげるシーン、深夜の工事現場のシーン、ボーリング場でのシーン、一つ一つが胸を打たれました。
世界中が名も無き母で救われている。老いた母たちが幸せに生涯を全うできる、そういう幸齢社会を願います。
そして、磯村勇斗さん演じる岡部ヒロムの優しさ、心の豊かさが本当に良かった。人は物じゃない。生きている。一人の生命の重さを伝えてくれる作品でした。
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